悪魔系ヨガの作品でありラノベである。

本書は成瀬正春の半自伝の書でヨガの修行と長寿に関して書かれている。「ヒマラヤ聖者」より「ツンモ成就者」の方が適切だろう。本書は設定の甘さが目立つ。プラーナ・ギリの寿命遺伝子であるテロメアが0歳だったことからヨガと長寿の関係を証明するのだが、たった一つの奇跡的な事例でヨガと長寿の関係を証明するのは無理がありすぎだ。ルドラ・ギリや桐生大悟他のテロメアも調べて比較すべきだし、早老症のテロメアも比較すべきではないか。日本のヨガ行者トップ10人が記載されてるので彼らの寿命を調べればヨガと長寿の関係が判断できるだろう。 また科学文明といえば電気水道ガス程度の知識しかないプラーナ・ギリが分子原子素粒子を知っている。「ギリ」はヴェーダンタ派のヨガ指導者の称号で「バラモンの男性しか解脱できない」と説く流派である。日本人や女性はギリになれないが本書では日本人でも女性でも「ギリ」の称号が与えられる。能力なき者はヒマラヤを下山させられ桐生大悟も下山するので能力がないと思いきや最後に唐突にプラーナ・ギリの後継者に指名され驚かされる。作品は全体的に主人公目線の一人称で話が進んでいくのに途中で美女目線で「顔立ちの整った渋い先生」などと桐生大悟を表現することに違和感がある。他。 本書は人物描写が恐ろしいほど少なく作者の人に対する関心のなさが垣間見れる。弟子に対して太っているからガネーシャ、猿みたいだからハヌマーンと名付け、暗にデブとか猿とか名付けて嘲ったり、役に立たないのに桐生を助けるつもりでいる同行者など作者が人を見下しているのが解る。一方主人公(成瀬)は次々に難しい行をこす天才で「顔立ちの整った渋い先生」だ。ここに成瀬正春の自己愛の歪みがよく表現されていると思う。基本的に人に対しての関心が低く、自分だけが超越的存在で、人が村人1、村人2のように取るに足りぬ存在に感じられるのだろう。 成瀬雅春は『ヒマラヤ聖者への道』で、聖白色同胞団(グレート・ホワイト・ブラザーフッド)のエミール氏から自身の指導霊を紹介されたと書いている。聖白色同胞団は秘密結社イルミナティの下部組織である。また成瀬雅春には師匠はおらずイニシエーションは受けていない。ここから成瀬雅春の霊的系統がインド古来の霊的系統でなく、西洋イルミナティの下部組織の聖白色同胞団(守護神は魔王ルシファー)の霊的系統で、悪魔系の偽ヨガの系統と解る。