立場の違いに関係なく説得力を持つ
著者は日本共産党参議院議員であり、国会質疑では与野党問わず信頼が寄せられ答弁者から最も信用され、かつ恐れられている人物である。本書では、日本の悲惨な労働者の状態、ヨーロッパのルールある制度が如何に築き上げられてきたの解りやすく解説されている。事実をベースに展開しているので資本の立場でも否定できない。消費者である勤労者の暮らしを豊かにしてこそ経済の再生があることを丁寧に説明され、「共産党は大企業を切刻んで中小企業にするのではなくその力に応じた社会的役割を」と誤解を解く。「私達はあせっていない。数十年数百年かけて社会が進むのを促す日本一気長な政党です」と幾世代を展望する。惜しまれるのは著者の謙虚な性格ゆえ本書の宣伝、押し出しが弱いことである。
日本社会に疑問をもつ人は一読すべき書物である。
英国のEU離脱、トランプ現象、タックスヘイブンなど新たな論点を加えた第2版が待たれるところである。
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