演技者

築地小劇場に始まった新劇。その1つの流れにあった「桜隊」が広島で被爆した悲劇を、演出家・八田元夫の視点で描いたノンフィクション。右傾化する今の日本、北朝鮮の核実験を踏まえると、まことにタイミングが良い発刊だが、著者は年齢から考えても、生の新劇に詳しくないのでは?その点が少々疑問。自分の文章の中で演技している、思い入れが過ぎる感あり。堀川氏の作品では「教誨師」がベストワンだと思っている。14年間にわたる取材の割には、やや残念。執念は買う。