人間の魅力に深く分け入った力作
私は以前、取材、執筆、編集かかわっていた者です。本書及び兄弟書の「師弟」は、いかに深い取材に基づいて書かれたがが一読してすぐに分かる力作です。自ら強く感じるところのあったファクトに、鋭く分け入り、推敲を重ねながら紡いだ文章だけが持つ迫力があります。
河口俊彦追贈八段の書は小説的に棋士の魅力を切り取っていくのに対し、この著者には取材者、ジャーナリストとして人間の魅力に、静かに、しかし深く、入り込んでいく。そこにはまた違った迫力があります。将棋ファンなら、是非手に取るべき一冊でしょう。
カメラマンがレンズ越しに魅入った世界。それを、ライターとして、ここまで人に迫る好著として書き上げることができるのか。驚くとともに、ペンの人間も自らの取材を省みなければと、感じずにはいられませんでした。
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