心にスッと入ってくるお話だった。夢中で読み進めて、気がついたら読み終えて目に涙が溜まっていた。だが、感動したという一言だけではない複雑な思いがある。親の立場でこの作品を見た時、自分の至らなさが描かれているようで辛かった。まず、普段から温かく観てくれているエブリの職員に、母がきつい言葉を投げかける様子に自分が重なった。そして、5年の月日を離れがたく思う境地に、私は母としてなれるのかという気持ちになった。さらに、仙太郎の無条件の優しさに救われ、不寛容の時代の寛容さを見た。何のトーレニングを受けていなくても、長く生きることで培ったものか、その人の中から自然に出てくる優しさにあふれていた。最後に作者が伝えたかった雪解けについて考えた。なつの雪解けと作者の雪解けは同じなのか?障害のある人のそばにいるということの、当たり前でありながら、当たり前ではない日常の気持ちのありようが、どうか優しさで満ち溢れますようにと願う。
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