洗練された南欧のチャイナタウンを歩く錯覚

漢詩って、高校の古典の授業以来です。 それまでの漢詩と言うと、地味なイメージが頭の奥にこびりついていましたが、 まさにこの本の表紙のカモメの明るいブルーのような、明るい読後感があります。 作者の住む南仏の底抜けに明るい海と空の色が伝わってくるかのようです。 が、中心に扱っているのは、あくまで漢詩。 そして日本の詩人の詩も散りばめられているから、 あなたはよそ者なんだよ、と疎外感は感じさせられることなく漢詩のテーマを取りまくエッセイに引き込まれ... 漢詩に添えられた訳が余りにも現代チックで、漢詩の世界に生きている人が急に身近に感じられます。 外国暮らしなのに、どうしてここまで美しく語彙が豊富なのでしょう。 アジアとヨーロッパを行き来しながら独特の世界を旅させてもらえました。 洗練された南ヨーロッパのチャイナタウンを歩いているかのような感覚です。