“作家がテーマを選ぶのではなく、テーマが作家を選ぶ。”
『百年の孤独』で完成をみたガルシア・マルケスの小説世界はいかなるものか、絶頂期にある作家の作品ひとつひとつをバルガス・ジョサが丁寧に読み解いてみせるのみならず、自身の創作作法についても明かした壮大な文学探求の試み。
70年代はじめに刊行されるも、長らく書店から姿を消していた幻の評論がついに刊行。
《作家がテーマを選ぶのではなく、テーマが作家を選ぶ。ガルシア・マルケスは、自由な意思の働きでアラカタカの記憶を頼りに小説を書こうと決心したわけではなく、まったく逆に、アラカタカでの体験が彼を作家にしたのだ。(…)小説を天職とする者の出発点となるそんな体験は、同時に創作の刺激であり、源泉でもあり、題材にもなる。(…)彼の作品を見るかぎり、原初的体験こそが作家へと歩み出すための決定的衝動となっていたことは間違いない。》(本書より)
第一部 現実世界
第一章 逸話としての現実
第二章 小説家とその悪魔たち
第二部 小説世界
第一章 病的前史ーー初期短編小説
第二章 マコンドーー貴族的視点(「マコンドで雨を見つめるイサベル」と『落ち葉』)
第三章 「町」--楽観的理想主義(『大佐に手紙は来ない』)
第四章 大衆的視点ーー『ママ・グランデの葬儀』
第五章 静かな革命ーー『悪い時』
第六章 海辺の集落ーー解き放たれた想像的現実(「失われた時の海」)
第七章 全体的現実、全体小説ーー『百年の孤独』
第八章 想像的現実の支配ーー四つの短編小説と一つの映画的物語
注
参考文献
訳者あとがき


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