城戸賞の受賞作は、お題目と違って滅多には実際に映画化されていませんが(笑)、この作品は割とすぐに映画製作に向けて動いた稀有な例となったようで、当時としてはかなりの話題になった作品の1つ。できればBlu-rayで観たかった作品ですが、未だリリースされていないのは恐らく、権利問題とか諸般の柵&事情が絡んでいるものと思われw ともあれ、当時の邦画としては破格のスケールで描かれる都心繁華街でのゲリラ撮影の規模と、ヘリコプターからの一発撮りへの執念、エキストラ(居合わせただけの人たちも)の膨大な数は圧倒的。メイキングで撮影の苦労譚を語る名カメラマン 木村大作 氏の語り口も饒舌にならざるを得ないくらいw 構成は2部。前半は、当時まだ日本では馴染みが薄かった“劇場型 大規模犯罪”を壮大なスケール感でテンポ良く描いていき、後半は謎解きの様相を呈す。故・渡哲也の名演が光る1品。 内容・真相とかは、終わってみれば、ではあるもののいかにも日本人らしい物語であり、味付けもそれに倣っているところに賛否両論あるかとは思いますが、世界マーケットにも通じる質の高い日本映画の1つとして充分に通用するクオリティではないか、とは思います。