将軍綱吉に使えた側用人、柳沢吉保の側室として、朝廷と徳川家の間を取り持った正親町町子の日記です。綱吉の死後潔く身を引いた吉保は、儒学者を擁護した人でもありました。その側室として時代をみつめてきた町子の日記は、古今の文学への造詣の深さ、文章の美しさ的格さ、江戸時代の日記文学の頂点にあるものと思えます。町子の息づかいが聞こえてきそうな名文です。