社会問題への気付き→行動。の一歩へ
著者の西郷さんは3人のお子さまとの生活、教育学者としての仕事、PTA会長、さらには政治活動まで、まさに八面六臂の大活躍をされてる教育学者の方です。この「超人」としか形容のしようがない西郷さんの日々の生活のエッセイ的なものに(このエッセイだけでも十分いける感じですが)、自ら感じた社会問題を提起し、学者としての分析や論評を加えています。文献・資料のみならず取材したことや、駄菓子屋さんとして子供たちと触れ合った現場で得たことも盛り込んであるところはさすが学者さんであると感じます。
私がなるほどと思ったのは、4-1(126頁)からの選挙についてで、冒頭にアメリカの哲学者ジョン・デューイ氏が1927年に「投票率は大体50%」なることを100年近くも前に論じていたこと。今や本邦は有権者の半分投票行けば御の字という感じで、西郷さんは投票率向上のヒントを提示しています。その中の一つ「子供と投票所へ」というのは私がまさにそれで、幼少時に祖父と父とに連れられて投票所に行ったことがあり「選挙する大人はカッコイイ!」と幼い私は感じたものです。20歳になって以降選挙は今のところ皆勤なのでこれはかなり効果があるのであろうとこの本を読んで再認識しました。
本書は外見はエッセイ的な本に見えて、実は内容の濃い一冊となっています。誰もが西郷さんの超人的活動を完コピすることは難しいかもしれないですが、社会問題への気付きとなり、一人一人がちょっとでも行動を変えることができれば新しい景色が見えてくるかもしれない。というオススメの一冊です。今後の著作にも期待したいです。
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