竹内栖鳳(1864〈元治元〉年ー1942〈昭和17〉年)は、江戸中期の応挙や呉春らの流れを受け継ぎ、近代の京都画壇に新たな時代を切り拓いた、日本画史上もっとも重要な画家のひとりである。
獣を描けばその体臭をも表わすと評された描写力と、詩情を漂う当意即妙な筆さばき、そして俳句の境地にも似た感性や美意識を併せ持つ。晩年に至ると「去りゆくものの寂寥感やときならぬ自然の非情の厳しさが画面をおおう。俳句は、ときに自然の輪廻、転生までも詠むが、そういう句境と画家の老境とが重なって見えるような絵になっている」──本書「はじめに」より
本書はこの並外れた画家の生涯に沿って、作画の根幹をなす写生から代表作・注目作をバランスよく紹介。見れば見るほど味わい深い日本画の美の極みに迫る初めての初心者向け評伝画集。


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