神社の鳥居をくぐればそこは神様の土地、神域だ。そこに、なにか悪さをしたり、害をもたらそうだとかいう霊は現れることすら許されない。つまり神社には怪異現象を引き起こす存在はいないということになる。「神社に幽霊なんかいるはずないでしょう? 神道に怪談はないんです。貴方も大変ですね」という或る宮司の言葉がそのすべてを物語っている。だが……それでも時間をかけて多くの神職の方々に話しを伺えば、神社におけるじつに奇妙な怪談や、神の存在を朧げに知覚する体験談が舞い込んでくるものだ。本書では怪談師である正木信太郎が、自社の評判が落ちることを懸念して口をつぐむ神主、先代から厳しく守秘を命じられている宮司、話すと祟られると怯える巫女らに懇請してお預かりした、神社にまつわる30の怪異譚を掲載している。いずれも神事の経験者などから得た「本物」のエピソードばかりだ。
縁の切り方(東京都)/プラシーボ効果(佐賀県)/噂(福岡県)/祓い先(神奈川県)/誘導係(関東地方)/御神籤(四国地方)/研修(場所は伏す)/マネキン(中国地方)/縁切り神社にて(京都府)/奇習(東海地方)/黒(西日本)/狛犬(新潟県)/かごめかごめ(関東地方)/呼ぶ声(岐阜県)/新雪の足跡(中部地方)/さきちゃん(東京都)/呼ばれた狐(場所は伏す)/味変(西日本)/恋愛祈願(近畿地方)/ある体験談(場所は不明)/隻腕(千葉県)/霊の概念(関東地方)/神前式(新潟県)/千客万来(関東地方)/川沿いの社(中部地方)/貢献(東京都)/通じるもの通じないもの(東京都)/酒好き(西日本)/神隠しとは(関東地方)/神社の神隠し(九州地方)


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