村上春樹の最新作の後書きにホルス・ルイス・ボルヘスの言葉を引用して「一人の作家が一生のうちに真摯に語ることは、基本的に数が限られている。我々はその限られ数のモチーフを、手を変え品を変え、様々な形に書き換えていくだけなのだ」と言っています。 今回のアルバムは竹内直さんがまさにそういう心境に至った作品に思えます。 市川秀男さんのピアノがそういう竹内さんの素の演奏をみごとに引き出した心地良い作品だと思いました。