パズルが出来上がるように

1つの段落をジグソーパズルのピースとするなら 1つはめるごとに先ほどまで関係なかった左右の絵柄が 見事にくっついて、登場人物の相関図が出来上がる。 世間の狭さというよりも、全ての和が完成したときに フィクション外の常識を突っ込めないような世界観がある。 男目線の装飾した女性観での語りと、 装飾されていない素のままの女目線での物語の進行は、 同じ世界を別アングルから見ることが出来る。 現代の大学生の話らしいが古めかしい文章は 大正時代を意識させる。 ページの文字数もかなりある。 始めなかなか慣れなかったが、細か過ぎるほどの 情景の描写は頭にイメージさせるには十分すぎるほど。 森見氏の作品は初めてだったが、 他の作品も読んでみたくなった。