犯罪者の兄をもつ弟の壮絶なる人生および回りの人々との関係がまるでノンフィクションかのように切々と書かれた小説です。非常に読みやすい文体で、400ページ以上ありますが、東野さんワールドに引き込まれ、いっきに読み進めることができました。途中、弟が歌手を目指すという設定には少々無理があるような気がし興ざめな気分になってしまいましたが、その後も続々と弟に降り掛かる出来事にすっかり没頭させられてしまいました。また、最後の書評が奥が深く小説の価値を高める素晴らしい内容でした。今年私が読んだ小説の中で、トップ3に入る作品となりました。