フィクションとしての完成度は高いのかもしれませんが、読者を選ぶ作品かもしれません。主人公と似たような診断書をもつ人やその家族がこの作品を読んだとき、素直に共感したり、救いになる何かがある…と望むことすらできない。独特の単語のチョイスや文の紡ぎ方が、より一層読者の心を蝕んでいくような作品で、これを「個性」の一言で片付けてよいのかと恐怖さえ感じました。そういう作品がお好きの方は是非どうぞ。逆に、繊細な感覚をお持ちの方は作品に触れる前にしっかり心を整えることを個人的におすすめします