この小説が書かれたのは、今から20年近く前の事。主人公や主人公の母親は、無意味に威張る教師への尊敬や畏怖などまるでなく、自分の意見をぽんぽん言っていく。でも、これは20年後の今、すっかり当たり前の現象になっていて、まさに教師生徒逆転現象というべきでしょうか。また、主人公は恋愛体質で、勉強していい大学に入る事ばかり目指している生徒達を軽蔑しています。これは、もてるからこそできる技!大抵のこの年齢は、肉体的・精神的コンプレックスを抱え、恋愛が成就せず、そのエネルギーを「誰でも努力すればなんとかなる」スポーツや勉強に注ぎ込んでいるのです。恋愛は不思議と努力では実らない。努力せずとももてる性格やルックスなんかに恵まれている主人公には、きっと恋したくてもできない人の痛みはわかんないんだろうなーと、ちょっと悲しくなったり、もてる人の感覚というのは、こういうものなのかなーと思うと、もし私も主人公と同じクラスにいたら、「その他大勢のつまらない奴」と思われていたんだろうなと思ったり。