良い意味ですっきりしないハッピーエンド

言い回しや表現、詩の引用方法が作者の年齢に対してずいぶん古臭いなと感じるが、それでも読みにくいことはなくスラスラと読み進められる。 決して「どこにでもいる女性」「等身大の女性」を描いたものではないが、なぜか共感できる部分が多く不思議な感覚になる。 私にもずっとあった「良い子でいたい」「母を喜ばせたい」という感情は、客観的にみるとこんなにも歪んだ不自然なものであったのだろうかと不安にもなった。 最後は決して「バッドエンド」ではない。 ハッピーエンドで間違いない。 しかし何かすっきりしない。 最後の解説で予測されているような「裏」があるのだろうか。 あえてはっきりさせる必要はないと思う。 後味が悪い終わる作品は嫌いだが、この作品の終わり方は、すっきりしないながらもいやな気分にはならないので良い。