信仰とは何か、布教とは何か、神とは何か、生とは何か。 そして、それぞれの問いの頭に、「日本人にとっての」をつけてみる。 圧倒的な作家としての力量と、深遠な問題提起を孕みながら、 この小説のテーマと結論ゆえに、 遠藤周作はキリスト教圏(西欧)の評者から疎まれ、 遂にノーベル賞を逃すことになります。 遠藤周作自身もまた、日本人でありながらキリスト教徒である、 その自分の存在が抱える、一種の二律背反に悩みながらも、 真正面から取り組み、考え抜き、数多の傑作を生み出しました。 日本人たる自分や、日本社会の、 精神構造を理解する一助となること、請け合いの本書。 もし、まだ未読の方がいらっしゃいましたら、ぜひ。