至れり尽くせりのオーベルジュがそこかしこに見受けられるなか、こちらの「てぃんくる」は本来の意味(宿泊施設付きレストラン)でのオーベルジュを堪能できると思う。
お世話になった日はシェフが一人ですべてを切り盛りされており、なるほどこれならば3~4組限定での宿泊対応もうなずける(聞くところによると、シェフのご母堂であるオーナーも対応される日もあるとか)。
またこのシェフがとても品良く物腰の穏やかな方で、食事中にかわされる何気ない会話も、(ペンションなどではありがちな)押しつけがましさがなくたいへん気持ち良い。むろん夕朝食ともに心に残る手の込んだ品々ばかりで、シェフの技量も確かなものだと思う。
部屋は食事会場の隣(といっても10メートル程度)にある別棟の宿泊棟で、小ぢんまりとした佇まいはこれぞオーベルジュといった趣。確かにテレビはなく、Wi-FiもPCは接続できない(何故かスマホは接続できた)。宿泊当日は一昼夜雨が降り続いたので、その雨音をBGMに過ごす1日は逆に贅沢そのものだった。
客室の温泉は2人入ればいっぱいの大きさながら、窮屈さは感じない。源泉は50℃ちょっとあるとのことだが、これがとても絶妙な湯温に調節されて給湯され、いくらでも入っていられる。なお温泉浴槽に洗い場はないので、洗髪などは併設のユニットバスとなる。
必要なところはしっかりとしていて、それでいてシンプルにまとまったバランスの良い宿であることは間違いない。なかなか予約が取れないので、道東を旅する際、空室があったときはプランに組み入れる価値充分の宿だと思う
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