ほぼ無名に近い山の中の小さな温泉場のお宿を見つけて、静かに過ごしたくてお邪魔しました。古いと聞いていたのですが、ロビーまわりは現代風にリニューアルされていて、モダンになっていました。お部屋が和室なのが絶対条件でしたが、お仕事がしやすいようにロビーにwifiもあり読書したり仕事したりできるようなスペースがあるのがとてもよいと思います。仕事をもちこんで、ゆっくりしたいときにまた行きたいと思いました。 お食事も丁寧に心をこめたもので、地元のすいとん風のお汁もおいしかったです。世界遺産の高山社(富岡製糸場を中心とする製糸の遺産)を経由してたどり着く土地柄で、昔は米が少なく、小麦文化であったことがしのばれます(失礼な言い方ですが、ちょっと貧乏くさいのがいい。水田の少ないこの土地の人がどのように歴史を刻んできたかわかっておもしろい) ひとつ、不満なのがお風呂でした。三波石を使った浴槽というので楽しみにしていたのですが、それは男性だけ。女性は子宝の湯ということで、ここに書くのははばかられる形をした岩があるお風呂。医学的には不妊は男性にも原因があることもよく知られたことですし、子宝を望んで努力するのは夫婦両方。それにこのようなお宿は出産子育て世代より上の世代も多いはず。ぜひ、お風呂は男女入れ替えにしていただいて、女性も三波石のお風呂が楽しめるようにしてほしい! お湯は秩父のほうと同じように地下にとじこめられた海水に由来するようです。が、海辺の温泉のような塩気を強く感じるものではありませんでした。山のお湯らしく少しとろみがあり、体があたたまります。 思いがけず素敵なお宿で大変気に入りました。心が疲れたときには何度でも訪ねたいと思います。本当は内緒にしておきたいくらいですが、お宿が末永く繁栄して、自分がおばあちゃんになっても訪ねられたらいいなあ、と思いました。