宿泊料からすると特筆することは無い。建物としての設えは良い。「空間や部屋の演出方法」はこの温泉地では上位だろう。食事も「新鮮な魚介類や地物の有機野菜を厳選し、見た目も美しい料理」と謳うだけあって上質である。  しかし丘陵地に立地しているからなのだろうか、敷地内の建物には高低差があって些か不便だ。1棟建ての離れの和室は二階建てなので、主室に入るには玄関から狭い階段を上らなくてはならない。  荷物を持って、この上り下りの行動が些か面倒だ。それと到着時、大浴場入浴時、夕食時、朝食時と最低でも4回、昇降を繰り返さなければならないのも負担だ。大浴場に行くのが億劫になる。  同じような「離れの造り」の宿が部屋食だったことを鑑みるに、昇降の苦痛を和らげられるような同サービスが出来れば更に評判が上がるだろう。  また宿の入口扉が勝手口の様で入るのに勇気が要る。更に1棟建ての離れの玄関は「今時これ?」と思うほど、センスを疑う安普請の昭和アルミサッシである。双方、メリハリの利いた造りにしないと、宿のイメージにはマイナス作用だ。