地獄の三兄弟が魅せる渾身の地産料理と奇跡の湯 食事処 山竈。 シンプルな木の造りで、全面ガラス張りのお洒落な空間。無駄なもので飾らず料理の美しさが際立つ灯りの取り方。 三兄弟のお一人であるシェフが、目の前で創り上げていく。調味料にまでこだわり抜かれており、料理ごとに合わせて頂だけるのも囲炉裏料理を飽きさせない。 一頭丸々と仕入れた羊肉は、羊の骨から取った出汁のソースで洋風に。 220年の歴史を語りながら、先代との思出の詰まった里芋団子。なんとも知れない庶民的な食べ物だが、このメニューをコースの1つとされた背景を考えると写真を撮るのも失礼な気がした。「命を頂くんですよ。」と生きたままの山女魚を炭火でじっくり焼いていく。 世界が認めた赤牛の串物は、熟知された調理加減でどこの部位も最高に美味しい。 特につくねの食感は、噛まなくても良いぐらいふわふわ。トリュフソースで頂いた。 絶妙なタイミングで登場する「赤牛のコンソメ」のみは、シンプルながらもその旨味に身も心も満たされる。常連の仲間入りが出来た日には、おかわりを頼みたいほど美味しかった。 目の前で焚き上げられた羽釜炭火米は、夕食時と朝食時では食感の異なる炊き加減で仕上げてくれる。ゲストを想っての職人技。 朝から炭火で調理された品々を頂くも文句無し。身体も心も元気になる食材が並んだ。 お腹いっぱいな所へハチミツとグラフェットバターたっぷりのフレンチトーストが更なるカロリーオーバーで襲ってくるが、何枚でも食べれるほど絶品。こちらは仕込みに2日かかるらしい。台風の嵐の中から仕込んで下さったのかと思うと、プロとしての背中を見せて頂いた気持ちになる。 熊本地震後、豪雨により裏山が崩れ落ち施設が全損する中、瓦礫の中であってもコポコポと湧き上がり続けた奇跡の湯。九州一の湯治湯といっても過言ではない。 手抜きや妥協など一切なしな食へのこだわりと、この奇跡の湯と共に再起に奮うオーナーの人間力にも感銘を受ける。 一夜でファンになりました。いつか常連の仲間入りをさせて頂きたい。次回は一心行の桜の頃に伺いたいです。