家族で「ほっと一息の温泉旅行」をしようと毎年3月に訪れるようになり、リピートかれこれ5年。 立地ですが、安楽荘さんは渋温泉の「メインストリート」には面していません。 横湯川の対岸にあります。宿の前はほとんど人通りはありません。 川のせせらぎが滔々と聞こえるばかりで、とても静かです。 メインストリートにある射的やさんやお土産屋さん、飲み屋さんへ繰り出すには、宿でつっかけを借りて満天の星空の下、川のせせらぎの音を聞きながら橋を渡って行くのです。 そして安楽荘さんの自慢の料理。品数の多さもさることながら、 一品一品を観察してみると手間をかけ、真心を込め丁寧に作られているのが ほんわりと伝わってきます。 伝統的なものから、創作心豊かなものまで、眺めているだけで嬉しくなります。 「これは完食せねば名折れというもの」と意気込むのはいいんですが、 毎回その圧倒的なボリュームにタジタジと相成ります。 食事は個室を用意してもらえますので、家族水入らずです。 温泉は源泉かけ流し。特別クセのない透明な柔らかいお湯です。 硫黄臭はほとんどありません。かすかにカルシウムやナトリウムなどのミネラルを感じる香りがあります。 天然源泉ですので時期によってにおいや温度が変化するようです。 湯温は基本的にやや「熱め」です。設備は経年による老朽を感じますがとても清潔に保たれていて、気持ちよく入浴できます。木と石とお湯。昭和の温泉ですね。 部屋の設備も薄型テレビがあるくらいで、ほかは「The昭和」。暖房は温泉の予熱を利用されています。 他の宿泊客とはほとんど顔を合わせることがありません。 ゲーセンや売店もなく、Wi-Fiは以前あったんですが撤去されています。 でもその「なんにもない」のがむしろ心地よい。 日常をリセットするには最適なんです。