湯盛温泉　ホテル杉の湯

近鉄の大和上市駅から吉野山一体を回り込むような形で南東方向へ向かっていく国道169号を進み、いくつものトンネルを抜けてどんどんと山の奥へと進むと、山の谷間のダム湖沿いの村役場や道の駅があつまる中心部に建つ5階建ての大きなお宿でした。 川上村コミュニティバスが平日6便ほど、土曜日3便ほどあるものの、日曜日は使える便がないため、駅との送迎をして頂け、列車利用の身としては非常に助かりました。 建物は新しくないようですがリノベーションをしているのか、あちこちに木材が使われた館内や部屋は全体的に上質な感じで、しっかりと手入れも行き届いており清潔感がありました。 お風呂は内湯と露天風呂があり、部屋数に比すとそれほど広くはないものの、男女どちらにも高野槙の浴槽があり、温かみがあってとても贅沢でした。露天風呂は屋根がなく木格子だけなので、一応菅笠がいくつか用意されていましたが、土砂降り時にはかなり厳しかったです。 また、日帰り入浴が盛況なのか、昼間は結構混み合っていて喧噪の中あまりゆったりとできなかったのは残念でしたが、そのぶん夜はのんびりと入れました。 夕朝食は小鉢や小皿が並び、量は少なく感じたもののどれも手が込んでいて、とても美味しく頂けました。デザートのカスタードクリーム入り葛餅は初めての逸品でした。器も色々と凝っていて華やかで、見た目にも楽しめました。テーブルにおしぼりは置かれていましたが、口元を拭うなどでペーパーナプキンがあるとよかったかな、と思います。 お値段的には少々高めの設定ですが、従業員の皆さんの対応はしっかりとしていてとても好感がもて、山間の木々に囲まれた環境の中でゆったりと過ごすことができる、とてもよい宿だと感じました。