国内では最古の歴史を持つ日本共産党の創設100周年の節目にこれまで党の歴史と他国の社会民主主義、旧ソ連を厳しく批判したユーロコミュニズム政党との比較など客観的に日本共産党の政策と実践の経緯が説明された名著です。戦前の弾圧の実態や内部闘争の詳細から現在の平和主義、護憲的な政党への変貌についてもその背景が詳しく説明されていると思います。特に自衛権の欠如以外に日本国憲法の採択に反対した理由や独自の理論の内容などとかく誹謗中傷的な他の類書とは違った詳細で客観的な内容が勉強になりました。 近年の野党共闘の成果と綱領の改正の加えて、未だ未解決の課題についても具体的な言及と分析がありイタリヤやフランスの共産党のように政権に一度も関与していない背景についても理解を深められると考えます。
近年再評価が広まるマルクスの『資本論』の読み返しと、ウクライナ危機を含む現在の時勢との関連を把握するための参考文献として入手させていただきました。 英語一辺倒の言語帝国主義やNATOと欧州連合との関連など類書にはない新しい視点があることは評価に値すると思いますが、その問題を解決するための例えば、エスペラントや人権に関する国際法の履行による非軍事的な方法による平和を目指す欧州評議会の言及など踏み込んだ論評がないことは問題と考えます。 全体として資本主義の大まかな歴史とその問題を解決すべく現れたマルクス理論やその後継となる思想史の入門書としては良い一冊と思いますが、もう少し踏み込んだ分析がなされていればなお良いと考えます。
ショーペンハウアーとニーチェの流れを汲み、徹底したペシミストで辛烈なアフォリズムで有名なシオランについては私も多くの著作を読んできましたが、この大谷氏の著作ほどその生涯と日本ではほとんど知られていないルーマニア語による著作の紹介も充実していて、シオランの全容を把握するには専門書をも超える最適の入門書であると思います。 シオラン思想が初めての人も、愛読者もぜひ読まれることをお勧めします。
高校時代には今と違って統計学が異常に軽視されていたこともあり、この分野では素人ですが、近年重要性を増しているベイズ統計学が難解な数学なしでもその意義を含めて理解でき、かつ一般の統計学との関連性についてもわかりやすい説明があることも良いて思います。更に練習問題で基礎理解力が定着できることと積分を始めとする数学理論も紹介されたいて、本格的に深く学びたい人にもおすすめです。
これまでにもマルクスの理論を環境問題に結びつける思想家は廣松渉氏を始め存在しましたが、更に従来マルクス経済学とは無縁だった「脱成長」を『資本論』の理論から引き出してラディカルに新しい理論を展開していることは驚かさせました。画期的な理論と感じます。 環境問題や格差社会の問題にとどまらずこれからの現在思想の可能性を考えるうえで必読の一冊と思います。
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日本共産党
国内では最古の歴史を持つ日本共産党の創設100周年の節目にこれまで党の歴史と他国の社会民主主義、旧ソ連を厳しく批判したユーロコミュニズム政党との比較など客観的に日本共産党の政策と実践の経緯が説明された名著です。戦前の弾圧の実態や内部闘争の詳細から現在の平和主義、護憲的な政党への変貌についてもその背景が詳しく説明されていると思います。特に自衛権の欠如以外に日本国憲法の採択に反対した理由や独自の理論の内容などとかく誹謗中傷的な他の類書とは違った詳細で客観的な内容が勉強になりました。 近年の野党共闘の成果と綱領の改正の加えて、未だ未解決の課題についても具体的な言及と分析がありイタリヤやフランスの共産党のように政権に一度も関与していない背景についても理解を深められると考えます。
資本主義全史
近年再評価が広まるマルクスの『資本論』の読み返しと、ウクライナ危機を含む現在の時勢との関連を把握するための参考文献として入手させていただきました。 英語一辺倒の言語帝国主義やNATOと欧州連合との関連など類書にはない新しい視点があることは評価に値すると思いますが、その問題を解決するための例えば、エスペラントや人権に関する国際法の履行による非軍事的な方法による平和を目指す欧州評議会の言及など踏み込んだ論評がないことは問題と考えます。 全体として資本主義の大まかな歴史とその問題を解決すべく現れたマルクス理論やその後継となる思想史の入門書としては良い一冊と思いますが、もう少し踏み込んだ分析がなされていればなお良いと考えます。
生まれてきたことが苦しいあなたに 最強のペシミスト・シオランの思想
ショーペンハウアーとニーチェの流れを汲み、徹底したペシミストで辛烈なアフォリズムで有名なシオランについては私も多くの著作を読んできましたが、この大谷氏の著作ほどその生涯と日本ではほとんど知られていないルーマニア語による著作の紹介も充実していて、シオランの全容を把握するには専門書をも超える最適の入門書であると思います。 シオラン思想が初めての人も、愛読者もぜひ読まれることをお勧めします。
完全独習ベイズ統計学入門
高校時代には今と違って統計学が異常に軽視されていたこともあり、この分野では素人ですが、近年重要性を増しているベイズ統計学が難解な数学なしでもその意義を含めて理解でき、かつ一般の統計学との関連性についてもわかりやすい説明があることも良いて思います。更に練習問題で基礎理解力が定着できることと積分を始めとする数学理論も紹介されたいて、本格的に深く学びたい人にもおすすめです。
人新世の「資本論」
これまでにもマルクスの理論を環境問題に結びつける思想家は廣松渉氏を始め存在しましたが、更に従来マルクス経済学とは無縁だった「脱成長」を『資本論』の理論から引き出してラディカルに新しい理論を展開していることは驚かさせました。画期的な理論と感じます。 環境問題や格差社会の問題にとどまらずこれからの現在思想の可能性を考えるうえで必読の一冊と思います。