雲見温泉　浜道楽

1985年、バイク7台と車2台の計13人で、泊まりで行って以来の雲見温泉なので懐かしい。当時、国道沿いの「雲見くじら館」前の温泉街入口付近、立派な高架道下で記念写真を撮ったのだが、その構造は今も同じだ。 　この宿は施設名が民宿と謳われているが、実際に行ってみると接客面、非木造の施設の作り、夕朝食とどれも自分が感じている「民宿」のイメージに比べると上等だ。客室にはそれぞれ洗面所とトイレ、それに浴槽がセパレートに設置されている。更に浴衣や歯ブラシなどのアメニティー品も備えられていて、とても「民宿」レベルではない印象だ。 　ここは土地柄ゆえに海の幸が豊富に獲れて新鮮な食材なのだろう、提供された食事は刺身に然り、揚げ物に然り、鍋に然り、膾に然りと、どれも素晴らしい印象である。 　男女の浴場はどちらの内湯も狭いのだが、それに付帯して露天風呂もあるので居心地が良い。この浴場は入替制で、一泊するとどちらも満喫できるのが好印象だ。 　温泉街の民家の間の小径を、懐かしく感じながら一通り巡り、更に千貫門、想い出岬、雲見浅間神社と歩いて、また一つ思い出ができた。 　宿は大人数で切り盛りしているようで忙しそうだったが、皆が同方向に向けて頑張っている姿が印象的な素晴らしい宿だ。