猿ヶ京温泉　湯元　長生館

赤谷川沿いの高台に建つ規模の大きなお宿で、メイン通りの国道17号からは高低差があってまわりこむ必要があり、関所跡バス停からは歩いて10分弱かかりりましたが、猿ヶ京バンジーの赤谷水管橋からはすぐの立地でした。 かなり古くからの建物のようで、経年や自然環境のためか色々と劣化が見受けられ、雨漏りとおぼしきシミや壁などのあちこちの傷、汚れなど、決して小ぎれいな今どきの宿ではありませんが、トイレはシャワー付きに改装済みで暖房も効いており、滞在中は特に問題なく過ごすことができました。 夕朝食とも部屋出しで、これはこれで気兼ねなく頂くことができるのですが、どうしてもほぼすべての料理が一度に提供されるため、天ぷらなどがちょっと冷めてしまっていたのが難点です。ただ、料理自体はおしいしく頂けました。 野天風呂へは、宿の玄関から外へ出て、建物の縁を抜け木々の中の狭い階段道をどんどん下りていくという、なかなかに自然溢れるルートを進み、ようやくたどり着いた男女別の岩風呂(と脱衣場)は、赤谷川の水面まではまだかなり高さがあるようですが、周囲を草木に囲まれた露天のお風呂でした。ただ、洗い場はないため、内風呂でひとふろ浴びてからが良いのかもしれません。また、完全に自然環境下なので、季節によっては虫や蚊などは当たり前で、道中に屋根もありませんでしたので、その辺は好みが分かれるところだと思います。 内風呂は建物内の1階にあり、こちらも源泉掛け流しの温泉で、夜通し入れるのがありがたいところでした。 いくつか気になったのは、まず部屋がとてもタバコ臭い点です。禁煙を銘打っていませんでしたのでしょうがないのですが、空気清浄機があったらありがたいと思いました。 また、フロント脇の売店エリアは照明が落とされて真っ暗だったのは、省エネなのかもしれませんがやる気がないように見えますので、一考の必要があるかと思います。 あとは、内風呂脱衣所の浴室出入り口に敷かれていた毛長のバスマットですが、ずっと濡れていて不快感がありました。珪藻土マットのようなもののほうがよいのではないかと感じました。 従業員の皆さんはご年配の方が多く、尋ねないと説明がないこともありましたが、礼儀正しい対応がとても印象的でした。 全体的に、ごろごろゆったりのんびり過ごすには最適なお宿だと感じました。