少年タイムカプセル

少年隊の錦織一清さんの自伝ですが、ジャニーさんとの師弟関係がとても面白いです。ジャニーズ性加害と騒がれている今こそ読んで欲しい。当事者が亡くなった今性加害については悪魔の証明でしかなく、そこを何か言うことは私にはできません。しかしこの一冊を後書きまで読んだ後にあるのは明らかな師弟関係、そこには人と人の間の愛があると思いました。ジャニーズだから云々ではなく、普遍的な誰にでもある、親子関係にも似た人と人の間の愛が後書きから伝わり胸を打ちます。 また、ジャニーさんが関わらない部分でも少年隊の関係性や錦織さんの表現への想い、当時の楽曲を作ってきた人々の関係性など様々なことが改めて伝わりとてもおもしろく読みました。錦織さんの事務所への考え方には頷かされる部分も多く、そこを踏まえて考えた時に見えてくる今の若者の甘えもあるかと思います。個人的には少年隊のファンは勿論、事務所の後輩や芸能を志す人達にもそうでない人達にも広く読まれて欲しい一冊です。