宮台氏は常に理詰めで正論を展開していく私の好きなタイプの評論家です。 本書は日本の難点と題し、メディア論、教育論、幸福論、米国論などの項目に分け、現代日本の“あやふやで恣意的な部分”を徹底的に解明していく評論本です。 内容は学者が書く論文のように難しい表現の文章ですが、時間をかけて咀嚼するように読むことで、宮台氏の言う“日本の様々なデタラメさ”がよく理解できると思います。
TVドラマ版「官僚たちの夏」に感動し、購入しました。 私たちの世代は、物心ついたときに最後の日本の経済成長時代が終結し、“失われた十年”がそのまま私の青春時代と合致しているような世代です。 それだけに私たちは貧しい時代を知らないことになりますが、GHQ占領時代を臥薪嘗胆生き抜き、度々のアメリカからの内政干渉を乗り越え、日本を貧しい島国から経済大国にまで成長させた官僚、政治家、国民をダイナミックに描いた本作品は私の心を非常に熱くさせてくれました。 主人公・風越信吾のキャラクター設定も最高です。こんなに熱い男が上司にいたらな…と社会人数年目の私に思わせてくれます。 風越は佐橋滋という実在の官僚をモデルにしているみたいです。とかく現代のマスメディアや民主党は官僚叩きが好きなようですが、そいつらはその官僚が作り上げた戦後日本にどっぷり浸かってきた連中でもあるわけです。 天下りや不正経理などとかくダーティなイメージが強い官僚ですが、死に物狂いで日本の為に尽くしてきた官僚も数多くいるからこそ今日の経済大国日本があるわけです。 最近、東条英機や白洲次郎など、近代日本に尽くしてきた人たちが再評価され、ドキュメンタリードラマ化されたりもしています。そういった意味で今度はドキュメンタリーで描いた官僚たち、そして佐橋滋も見てみたいものです。
自分が薬剤師という職業柄故に、年々増加する精神疾患罹患患者に対する自らの知識向上の為に購入しました。 本書は大まかに、坑精神病薬、坑うつ薬(坑躁薬)、坑不安薬と睡眠薬にカテゴライズされており、それぞれの章で成分別に体系的に記載されており、薬効薬理、生体内作用機序、用法用量、処方例、副作用などが詳しく記載されています。 また精神疾患の概念、病因研究仮説、実際の症状、症例等はもちろんのこと、向精神薬の開発歴史や関連薬DI集なども載っており、題名通り“向精神薬マニュアル”として非常に充実した内容になっています。 個人的には、アリピプラゾール(エビリファイ)のドパミンD2パーシャルアゴニストとしての作用機序の記載や、ハルシオン、ロヒプノール、マイスリーなどの単独及び併用薬有での大量服用時における症例データが特に興味深かったです。 本書は2009年6月第2刷発行となっており、古典的なフェノバルビタール、コントミン、トフラニール、セレネースなどから、比較的発売が新しいエビリファイ、ジェイゾロフト、コンサータなどまでが網羅されており、だいたい2007年発売ぐらいまでの医薬品がカバーされているようです。しかし例えば本書発売以降2009年9月に発売された新型坑うつ薬NaSSA(1994年オランダで発売開始になったレメロン等)などの記載はなく、既に海外では発売されていても国内で発売されていない医薬品はカバーされてないようです。 以上本書は非常に充実した一冊ではあるものの、あくまで専門書であり医療従事者など専門職向けの本であり、あまり専門職以外の方向けではないと思います。 ただ精神疾患に興味がある人や、実際に精神疾患に罹患している方やその周りの人にとっては、興味のある部分だけ掻い摘んで読むだけでも精神疾患、向精神薬に関する理解の向上の一助になるとは思います。
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日本の難点
宮台氏は常に理詰めで正論を展開していく私の好きなタイプの評論家です。 本書は日本の難点と題し、メディア論、教育論、幸福論、米国論などの項目に分け、現代日本の“あやふやで恣意的な部分”を徹底的に解明していく評論本です。 内容は学者が書く論文のように難しい表現の文章ですが、時間をかけて咀嚼するように読むことで、宮台氏の言う“日本の様々なデタラメさ”がよく理解できると思います。
官僚たちの夏
TVドラマ版「官僚たちの夏」に感動し、購入しました。 私たちの世代は、物心ついたときに最後の日本の経済成長時代が終結し、“失われた十年”がそのまま私の青春時代と合致しているような世代です。 それだけに私たちは貧しい時代を知らないことになりますが、GHQ占領時代を臥薪嘗胆生き抜き、度々のアメリカからの内政干渉を乗り越え、日本を貧しい島国から経済大国にまで成長させた官僚、政治家、国民をダイナミックに描いた本作品は私の心を非常に熱くさせてくれました。 主人公・風越信吾のキャラクター設定も最高です。こんなに熱い男が上司にいたらな…と社会人数年目の私に思わせてくれます。 風越は佐橋滋という実在の官僚をモデルにしているみたいです。とかく現代のマスメディアや民主党は官僚叩きが好きなようですが、そいつらはその官僚が作り上げた戦後日本にどっぷり浸かってきた連中でもあるわけです。 天下りや不正経理などとかくダーティなイメージが強い官僚ですが、死に物狂いで日本の為に尽くしてきた官僚も数多くいるからこそ今日の経済大国日本があるわけです。 最近、東条英機や白洲次郎など、近代日本に尽くしてきた人たちが再評価され、ドキュメンタリードラマ化されたりもしています。そういった意味で今度はドキュメンタリーで描いた官僚たち、そして佐橋滋も見てみたいものです。
向精神薬マニュアル第3版
自分が薬剤師という職業柄故に、年々増加する精神疾患罹患患者に対する自らの知識向上の為に購入しました。 本書は大まかに、坑精神病薬、坑うつ薬(坑躁薬)、坑不安薬と睡眠薬にカテゴライズされており、それぞれの章で成分別に体系的に記載されており、薬効薬理、生体内作用機序、用法用量、処方例、副作用などが詳しく記載されています。 また精神疾患の概念、病因研究仮説、実際の症状、症例等はもちろんのこと、向精神薬の開発歴史や関連薬DI集なども載っており、題名通り“向精神薬マニュアル”として非常に充実した内容になっています。 個人的には、アリピプラゾール(エビリファイ)のドパミンD2パーシャルアゴニストとしての作用機序の記載や、ハルシオン、ロヒプノール、マイスリーなどの単独及び併用薬有での大量服用時における症例データが特に興味深かったです。 本書は2009年6月第2刷発行となっており、古典的なフェノバルビタール、コントミン、トフラニール、セレネースなどから、比較的発売が新しいエビリファイ、ジェイゾロフト、コンサータなどまでが網羅されており、だいたい2007年発売ぐらいまでの医薬品がカバーされているようです。しかし例えば本書発売以降2009年9月に発売された新型坑うつ薬NaSSA(1994年オランダで発売開始になったレメロン等)などの記載はなく、既に海外では発売されていても国内で発売されていない医薬品はカバーされてないようです。 以上本書は非常に充実した一冊ではあるものの、あくまで専門書であり医療従事者など専門職向けの本であり、あまり専門職以外の方向けではないと思います。 ただ精神疾患に興味がある人や、実際に精神疾患に罹患している方やその周りの人にとっては、興味のある部分だけ掻い摘んで読むだけでも精神疾患、向精神薬に関する理解の向上の一助になるとは思います。