日本人なら完全に自由になることは困難である「ジェンダーバイアス」の問題に真っ向から切り込んだ革新的な少女漫画。 着地によっては今後の日本の少女漫画シーンは「さよミニ以前」と「さよミニ以降」に分かれるかもしれない。そのくらい革命的である。この切り口に正面から挑んだ少女漫画が、平成も終わる漫画大国日本に今まで生まれなかったという事実がいよいよもって根深い。 少女漫画は確かに、明るく楽しく少女たちに寄り添う味方だった。 しかし、なぜヒロインはドジで恋愛ばかりしなければならないのか、髪をのばしてミニスカートをはかなければならないのか、可愛くあらねばならないのか。「可愛いは正義」そうかもしれない。では可愛いを拒否することは悪なのか? 息苦しさが拭えず、りぼんやなかよしを卒業せざるをえなかった少女時代。 学校では男子に「女のくせに」と言われ、家に帰れば「女の子らしくしなさい」と叱られ、先生には「女子は主婦になればいいしね」と軽んじられ、役割を押し付けられたまま社会に出ると「女性なので制服はスカートをはきなさい」という地獄が待っていた。 今は会社によっては選べるんだろうが、あの地獄を生き抜くための指南書は当時なかった。 本作は、ジェンダーバイアスで未来に苦しむことになる少女たちを助けるヒントになりうるかもしれない。 作者には最後まで失速せず頑張って欲しい。
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さよならミニスカート 2
日本人なら完全に自由になることは困難である「ジェンダーバイアス」の問題に真っ向から切り込んだ革新的な少女漫画。 着地によっては今後の日本の少女漫画シーンは「さよミニ以前」と「さよミニ以降」に分かれるかもしれない。そのくらい革命的である。この切り口に正面から挑んだ少女漫画が、平成も終わる漫画大国日本に今まで生まれなかったという事実がいよいよもって根深い。 少女漫画は確かに、明るく楽しく少女たちに寄り添う味方だった。 しかし、なぜヒロインはドジで恋愛ばかりしなければならないのか、髪をのばしてミニスカートをはかなければならないのか、可愛くあらねばならないのか。「可愛いは正義」そうかもしれない。では可愛いを拒否することは悪なのか? 息苦しさが拭えず、りぼんやなかよしを卒業せざるをえなかった少女時代。 学校では男子に「女のくせに」と言われ、家に帰れば「女の子らしくしなさい」と叱られ、先生には「女子は主婦になればいいしね」と軽んじられ、役割を押し付けられたまま社会に出ると「女性なので制服はスカートをはきなさい」という地獄が待っていた。 今は会社によっては選べるんだろうが、あの地獄を生き抜くための指南書は当時なかった。 本作は、ジェンダーバイアスで未来に苦しむことになる少女たちを助けるヒントになりうるかもしれない。 作者には最後まで失速せず頑張って欲しい。