三つ編み

タリーズで2時間ほどで一気読み。よかった。とてもよかった。 3人の勇気ある女性たちの物語。 インドのラリータは、ひどい環境から娘を抜け出せるために貯金したり頭を下げたりしたのに、権力をもつ男に邪魔をされる。そして彼女たちは決死の旅に出る。イタリアのジュリアは、家族経営の会社を立て直し、従業員たちを救うために、ある賭けに出ようとするとが、母と姉に反対をされる。カナダのサラは、ガラスの天井をぶちやぶり、女性としては初の弁護士事務所のトップに手が届く寸前で、病が発覚する。しかも3人の子どもがいるシングルマザー。 どの人の苦労も、少しずつ突き刺さる。わたしの教育のために支援してくれた親のこと、自分とは考え方の根本が異なる姉のこと、家族のことをそっちのけで仕事に邁進する罪悪感……。自分の過去とリンクし、思い出がよみがえり、泣けてくる。 それでも、スピード感ある文章と展開で、ぐいぐい読ませて、一気にラストまで行ってしまった。 ラストがよかった。本当によかった。号泣。 自分のために全力で取り組んでいたことが、思いもしないかたちで誰かのためになっていることがある。そんな風に思えた。この結末は救いだ。一読をおすすめする。