『ナミヤ雑貨店の奇蹟』の系統の作品ですね。どうも最近東野氏の作品はミステリーもの以外が多いですね。スピリチュアルファンタジーです。血の濃い血縁者の念を時空を超えて伝える不思議な力のあるクスノキ。 このクスノキを通じての預念⇔受念にまつわる家族愛、人間愛が描かれています。 東野氏の作品としては私が今まで読んだ中で一番構成が単純だったように思います。クライマックスにくるまでが長く少々退屈も感じました。ほんと最後の最後のところで少々うるうるっとさせられたかなというくらいだったので・・ 読物としてはうまく構成された作品と思いますが東野作品ということの期待からは物足りなかったです。
書店のランキングでも常に上位の東野圭吾文庫化最新作品です。久しく出ていなかったというかもう終わったと思っていた加賀シリーズ最新作とは帯のついた本が届くまでは知りませんでした。といっても加賀恭一郎は警部補に昇進し偉くなっていて、従弟の刑事松宮修平にスポットがあてられています。 地震の悲劇に見舞われた家族の話の後、末期がんで危篤状態の父がいる旅館女将の話になって、どうつながるのか読み始めは全くわかりませんでした。ミステリーというよりは純文学よりの作品なので謎解きを期待していた読者には期待外れだと思います。殺人事件も1件しか起こらず、それも犯人の自白で解決、動機もあまりに衝動的、短絡的だったのでこの点に関しては拍子抜けしました。 加賀だけでなく、従弟の松宮もそれにも劣らない境遇だったことが描かれています。殺人事件を接点として平行線で2つの家族模様が描かれ、人間愛に溢れる内容になっています。 でも後々冷静に考えると子供が地震事故に見舞われた夫婦はその後も次々に悲劇に見舞われ、悲劇のトリプルパンチといった感じでフィクションとはいえ、実際にこんなことが重なって起こることはまずありえないだろうとツッコミを入れたくなるように思いました。 読物としては東野圭吾らしく次第に盛り上がっていき、後半になると一気に読まされてしまいました。 本作品も今後、テレビドラマ化、映画化されそうな可能性が高そうですね。
最後まで読みましたが、ほぼ源平合戦にフォーカスして描かれた感じで、最後も壇ノ浦での敗戦でプツンと切れるような結ばれ方をされているのが残念です。もっと原本に忠実に時代を広げ、漫画なので難しいかとは思われますが文学的、叙情的味わいもあるような内容を期待していました。全体的に歴史書のような感じを受けました。
中巻は平等院の合戦から、福原遷都、頼朝の挙兵と富士川の戦い、義仲の挙兵と倶利伽羅峠の戦い、平家都落ちまでが描かれています。ここらへんになってくると吾妻鏡と時代的にはかぶってきますが、当然平家側の視点から描かれており、今まで知らなかった戦いでの色々な細かなエピソードも知ることができました。また、上巻で病没してしまいましたが、清盛の嫡男の重盛が激しい性格の清盛とは違い、早逝が惜しまれる温厚な人格者で法王との間をとりなす良いパイプ役になっていたことも知ることができました。
手っ取り早く漫画でおおまかに理解できるのでこのシリーズを読んでいます。漫画なので仕方ないところがあるにしても情緒的なところ、文学的要素がかなり省略されているのではないかと感じました。そのため単調に感じました。原典はもっと広い時代にわたった内容だそうですが、源平合戦にほぼ照準をあてた内容だったので、先に吾妻鏡を読んだこともあり、時代的に重複しているのであまり新鮮味が感じられる内容ではありませんでした。
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クスノキの番人
『ナミヤ雑貨店の奇蹟』の系統の作品ですね。どうも最近東野氏の作品はミステリーもの以外が多いですね。スピリチュアルファンタジーです。血の濃い血縁者の念を時空を超えて伝える不思議な力のあるクスノキ。 このクスノキを通じての預念⇔受念にまつわる家族愛、人間愛が描かれています。 東野氏の作品としては私が今まで読んだ中で一番構成が単純だったように思います。クライマックスにくるまでが長く少々退屈も感じました。ほんと最後の最後のところで少々うるうるっとさせられたかなというくらいだったので・・ 読物としてはうまく構成された作品と思いますが東野作品ということの期待からは物足りなかったです。
希望の糸
書店のランキングでも常に上位の東野圭吾文庫化最新作品です。久しく出ていなかったというかもう終わったと思っていた加賀シリーズ最新作とは帯のついた本が届くまでは知りませんでした。といっても加賀恭一郎は警部補に昇進し偉くなっていて、従弟の刑事松宮修平にスポットがあてられています。 地震の悲劇に見舞われた家族の話の後、末期がんで危篤状態の父がいる旅館女将の話になって、どうつながるのか読み始めは全くわかりませんでした。ミステリーというよりは純文学よりの作品なので謎解きを期待していた読者には期待外れだと思います。殺人事件も1件しか起こらず、それも犯人の自白で解決、動機もあまりに衝動的、短絡的だったのでこの点に関しては拍子抜けしました。 加賀だけでなく、従弟の松宮もそれにも劣らない境遇だったことが描かれています。殺人事件を接点として平行線で2つの家族模様が描かれ、人間愛に溢れる内容になっています。 でも後々冷静に考えると子供が地震事故に見舞われた夫婦はその後も次々に悲劇に見舞われ、悲劇のトリプルパンチといった感じでフィクションとはいえ、実際にこんなことが重なって起こることはまずありえないだろうとツッコミを入れたくなるように思いました。 読物としては東野圭吾らしく次第に盛り上がっていき、後半になると一気に読まされてしまいました。 本作品も今後、テレビドラマ化、映画化されそうな可能性が高そうですね。
マンガ日本の古典(12)
最後まで読みましたが、ほぼ源平合戦にフォーカスして描かれた感じで、最後も壇ノ浦での敗戦でプツンと切れるような結ばれ方をされているのが残念です。もっと原本に忠実に時代を広げ、漫画なので難しいかとは思われますが文学的、叙情的味わいもあるような内容を期待していました。全体的に歴史書のような感じを受けました。
マンガ日本の古典(11)
中巻は平等院の合戦から、福原遷都、頼朝の挙兵と富士川の戦い、義仲の挙兵と倶利伽羅峠の戦い、平家都落ちまでが描かれています。ここらへんになってくると吾妻鏡と時代的にはかぶってきますが、当然平家側の視点から描かれており、今まで知らなかった戦いでの色々な細かなエピソードも知ることができました。また、上巻で病没してしまいましたが、清盛の嫡男の重盛が激しい性格の清盛とは違い、早逝が惜しまれる温厚な人格者で法王との間をとりなす良いパイプ役になっていたことも知ることができました。
マンガ日本の古典(10)
手っ取り早く漫画でおおまかに理解できるのでこのシリーズを読んでいます。漫画なので仕方ないところがあるにしても情緒的なところ、文学的要素がかなり省略されているのではないかと感じました。そのため単調に感じました。原典はもっと広い時代にわたった内容だそうですが、源平合戦にほぼ照準をあてた内容だったので、先に吾妻鏡を読んだこともあり、時代的に重複しているのであまり新鮮味が感じられる内容ではありませんでした。