京蘭ー静竹邸・宿泊記
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到着と第一印象

嵐山の奥座敷に佇む「京蘭ー静竹邸」に到着したのは、桜が散り始めた4月下旬の夕刻でした。竹林の小径を抜けた先に現れた数寄屋造りの門構えは、まさに京都らしい奥ゆかしさを感じさせます。

玄関で出迎えてくださった女将さんの丁寧なお辞儀と、ほのかに香る白檀の香りが、旅の疲れを一瞬で癒してくれました。

お部屋「月見草」

案内されたお部屋は、庭園に面した10畳の和室「月見草」。床の間には季節の掛け軸と、凛とした一輪の白い蘭が活けられていました。縁側からは手入れの行き届いた枯山水庭園が望め、静寂の中に響く鹿威しの音が心を落ち着かせます。

夕食ー季節を纏う懐石料理

夕食は個室料亭でいただく懐石料理。先付けから始まり、筍の木の芽和え、鯛の桜蒸し、若竹煮など、春の京都を存分に味わえる品々が次々と運ばれてきます。

特に印象的だったのは椀物の「蛤の潮汁」。澄んだ出汁の奥深い味わいと、蛤の旨みが絶妙に調和していました。料理長のこだわりを感じる、まさに芸術品のような一品一品でした。

朝の静寂と庭園散策

翌朝、朝霧に包まれた庭園を散策しました。竹林から差し込む朝日が苔むした石灯籠を照らし、幻想的な光景を作り出しています。庭園の奥にある茶室では、女将さんが朝茶を点ててくださり、静寂の中で味わうお茶の美味しさは格別でした。

朝食と別れ

朝食は湯豆腐をメインとした京朝食。西京味噌の香りが食欲をそそります。炊きたてのご飯と共にいただく京漬物の歯ごたえも絶品でした。

総評

「京蘭ー静竹邸」での一夜は、まさに京都の美意識と日本のおもてなしの心を体現した時間でした。スタッフの皆様の細やかな心遣い、四季を感じられる料理、そして何より静寂に包まれた空間が、日常を忘れさせてくれる貴重な体験となりました。

次回は紅葉の季節に再訪したいと思います。

評価:★★★★★


宿泊日:2024年4月
料金:1泊2食付き 1名様 42,000円〜