居場所がなくても幸福と思える生き方とは?
2040年には、独身者が5割に。だれも見たことのない、超ソロ社会が到来する。
ますます個人化が進む中、私たちは家族や職場、地域以外に、誰と、どこで、どうつながれば、幸福度を高められるのか?
また、親として、人生の先輩として、これからその時代を生きる子どもたちに何を伝えられるのか?
家族、学校、友人、職場、地域・・・・安心できる所属先としての「居場所」は、年齢を重ねるごとにつくるのが難しくなり、時に私たちは「居場所がない」と嘆く。
また「そこだけは安心」という信念が強すぎるがゆえに、固執し、依存するという弊害も生まれる。
では、居場所がなく、家族や友達をもたず、一緒に食事をする相手がいないのは、「悪」なのだろうか?常に誰かと一緒でなければしあわせではないのだろうか?
社会の個人化も、人口減少も、もはや誰にも止められない。私たちに必要なのは、その環境に適応する思考と行動だ。著者が独身研究を深掘りした先に示すその答え=〔接続する〕関係性、〔出場所〕という概念とは?
結婚していてもしていなくても、家族がいてもいなくても、幸福度を上げるための視点とヒントに満ちた一冊。
【編集担当からのおすすめ情報】
〔もくじ〕
●第一章:ファクトを知る
新聞やテレビのニュースは信じられるのか?
少子化問題ではなく、少母化問題
人口減少は少子化のせいなのか?
日本だけではない。世界も人口減少する
未婚化は若者が草食化したからではない
晩婚化など起きてはいない
金がないからこそ結婚した方がいいというが
結婚には限界年齢というものがある
このままだと日本の家族は消滅するのか?
●第二章:独身は不幸説を検証する
独身は不幸なのか?
結婚すればしあわせになれるのか?
「足りない病」の人間に「足りない」ものは何か?
おっさんは叩いていいのか?
しあわせとはなんなのか?
ウェルビーイングではなくウェルドゥーイング
●第三章:「孤独は悪」といいたがる人たち
孤独は悪なのか?
友達がいないことはそんなに問題なのか?
友達がいなくなったと嘆く中高年男性の本当の問題とは?
友達がいれば安心なのか? 「つながり孤独」という問題
孤独であることと孤独に苦しむことは別
孤独に苦しむとは、結局はおカネの問題
孤独とはなんなのか?
●第四章:所属から接続へ 居場所から出場所へ
意志で選択などしていない
遺伝ですべてが決まる?
人とのつながりとは?
家族のつながりが生む悲劇もある
今まで安心だったコミュニティの崩壊
接続するコミュニティとは?
●第五章:「新しい自分」を生む旅へ
自分の中の多様性とは?
人とつながることを怖れる人
レビュー(15件)
将来自分の居場所がどうなるかを意識して
私の年齢もついに50を越え、徐々に友人も減り始め、理由は私自身を含め友人達のライフサイクルの変化や引っ越し他界したりなど。若い時は居場所についてとか、老後の人生についてとか考えたこともなかったけど、本書に書かれてる内容は現実に起こり得る事。家族、職場、地域は所属するコミュニティに分類され、特に歳をとれば子供がいなければ家族のコミュニティはなくなり、職場も退職すればそこでの人間関係のコミュニティもよほど友達でもない限りなくなる未来。この本を読んでると、読んでないとでは定年退職後の人生が私にとって大きく変わると思えるほどの内容でした。私にとって接続するコミュニティというのを本書で初めて知ったのですが、このことについてもわかりやすく、人付き合いが苦手な私でも出来そうと思えました。まだ私の場合、両親健在だし兄弟も居るし独りぼっちではないけど、子供がいないことと定年退職後の自分の将来の不安がお陰さまでかなりなくなりました。特に接続するコミュニティは今のうちにゆるくでも準備しておこうと心構えができ助かりました。
帯と居場所の言葉に興味があり購入しました。年を重ねていずれはソロになるにしても、最小限自分で身の回りのことができ、自分の足で外出できることは理想だと思いました。今の高齢者がどうでなく今後自分たちも高齢になる予防策として、中高年の方たちにも読んで欲しいと思います。