メロディ・メーカーであるドヴォの代表的な当曲は、名演名盤が多くベストな選択に迷うところですが、当盤は外せない魅力があります。 引き締まった厳しい演奏ながら情感に満ちた指揮のアンチェルは、チェコ・フィルを厳しい練習で立て直し、ヨーロッパ屈指の良質なオーケストラに育て上げました。柔らかい音色のカンタービレで透明度が高く、艶と深みのある響きが魅力であり、優美な弦と豊かな管楽器のバランスが良いので、自然な流れの安定性と品格もあります。 ※1961年にプラハのルドルフィヌム(芸術家の家)でアナログ録音、Blu-spec CD。,最近イロイロ聞いた中で、新世界よりは、これがベストじゃないかな。リマスタリングが効いてる。内容も文句なし。,音楽に詳しくないが切れがあってカレル・アンチェルの独自の世界観もあり古い録音なのに聴いていて心地よい。名曲だと思う。,クラシックを聞き始めた頃新世界は、ビッグネームのカラヤン盤、お国もののアンチェル盤をよく聴いていました。素朴な新世界でチェコフィルならではと思います。他のレビューで第一楽章の反復のことが書かれていましたが、私が聴いた指揮者は反復はしていなかったので初めて反復をした演奏を聴いた時は違和感がありました。この曲に限らず、英雄や未完成の第一楽章でも反復した演奏には違和感がありました。私は反復がないほうがすきです。,ずいぶん昔から、ドヴォルザークの新世界交響曲の名盤として評価されているアンチェルとチェコ・フィルの定番の名盤!現在、演奏会や録音で頻繁に聴かれるドヴォルザークの新世界交響曲とは、かなり趣の異なる演奏だ。情感過多ともとれる様な演奏が多い現在の新世界交響曲の解釈に一石を投じる新鮮な感銘をうける演奏だと思う。アンチェルの演奏は、ちょっと聴くと淡々と演奏が続き…「ストイック過ぎる」演奏に聴こえるかもしれないが、じっくり聴いていくと引き締まった形式美のなかに、なんとも言い難い美しい表現が絶妙に加味されているアンチェルならではの、個性溢れる演奏だ。アンチェルは、もともとスヴェトラーノフの様な爆演指揮者ではないし、かといってカラヤンの様な緻密な表現を聴かせる指揮者ではない。スコアを深く読み込み、派手さはないが楽曲の真髄を真摯で実直ともとれる解釈で充実感のある演奏を聴かせた、名指揮者といえる。カラヤンがウィーン・フィルと来日した時に、ほぼ同じ時期にチェコ・フィルを率いて来日していて、その演奏はカラヤンとウィーン・フィルに負けない演奏で聴衆を魅了した!ドイツでベルリン・フィルに客演した時のドヴォルザークの演奏の素晴らしさはクラシック・ファンの語り草ともなっている。このドヴォルザークも、アンチェルらしい堅実な形式美のなかに、チェコの民族性とドヴォルザークの美しい旋律美が絶妙に融合された…現在のドヴォルザークの新世界交響曲ではまず聴けない、アンチェルの独特の演奏が刻み込まれた貴重な録音である。昔の新世界交響曲の解釈からか…第1楽章の提示部の反復がされていないのは個人的に残念だが、録音もうるさいことを言わなければ鑑賞にはまったく差し支えない。カップリングされた2つの序曲も名演!ムラヴィンスキーと同様に、アンチェルの演奏は録音だと100%真髄がとらえられないが、それでも遺されたアンチェルの演奏は埋もれさせておくには、勿体ない演奏ばかりである。この新世界交響曲がおきに召したら…是非、他のアンチェルの録音を聴いてみてください。
レビュー(5件)
オール・チェコの音楽が凄い!
メロディ・メーカーであるドヴォの代表的な当曲は、名演名盤が多くベストな選択に迷うところですが、当盤は外せない魅力があります。 引き締まった厳しい演奏ながら情感に満ちた指揮のアンチェルは、チェコ・フィルを厳しい練習で立て直し、ヨーロッパ屈指の良質なオーケストラに育て上げました。柔らかい音色のカンタービレで透明度が高く、艶と深みのある響きが魅力であり、優美な弦と豊かな管楽器のバランスが良いので、自然な流れの安定性と品格もあります。 ※1961年にプラハのルドルフィヌム(芸術家の家)でアナログ録音、Blu-spec CD。
最近イロイロ聞いた中で、新世界よりは、これがベストじゃないかな。リマスタリングが効いてる。内容も文句なし。
新世界
音楽に詳しくないが切れがあってカレル・アンチェルの独自の世界観もあり古い録音なのに聴いていて心地よい。名曲だと思う。
新世界の定番です。
クラシックを聞き始めた頃新世界は、ビッグネームのカラヤン盤、お国もののアンチェル盤をよく聴いていました。素朴な新世界でチェコフィルならではと思います。他のレビューで第一楽章の反復のことが書かれていましたが、私が聴いた指揮者は反復はしていなかったので初めて反復をした演奏を聴いた時は違和感がありました。この曲に限らず、英雄や未完成の第一楽章でも反復した演奏には違和感がありました。私は反復がないほうがすきです。
アンチェルは…もっと評価されていい!
ずいぶん昔から、ドヴォルザークの新世界交響曲の名盤として評価されているアンチェルとチェコ・フィルの定番の名盤!現在、演奏会や録音で頻繁に聴かれるドヴォルザークの新世界交響曲とは、かなり趣の異なる演奏だ。情感過多ともとれる様な演奏が多い現在の新世界交響曲の解釈に一石を投じる新鮮な感銘をうける演奏だと思う。アンチェルの演奏は、ちょっと聴くと淡々と演奏が続き…「ストイック過ぎる」演奏に聴こえるかもしれないが、じっくり聴いていくと引き締まった形式美のなかに、なんとも言い難い美しい表現が絶妙に加味されているアンチェルならではの、個性溢れる演奏だ。アンチェルは、もともとスヴェトラーノフの様な爆演指揮者ではないし、かといってカラヤンの様な緻密な表現を聴かせる指揮者ではない。スコアを深く読み込み、派手さはないが楽曲の真髄を真摯で実直ともとれる解釈で充実感のある演奏を聴かせた、名指揮者といえる。カラヤンがウィーン・フィルと来日した時に、ほぼ同じ時期にチェコ・フィルを率いて来日していて、その演奏はカラヤンとウィーン・フィルに負けない演奏で聴衆を魅了した!ドイツでベルリン・フィルに客演した時のドヴォルザークの演奏の素晴らしさはクラシック・ファンの語り草ともなっている。このドヴォルザークも、アンチェルらしい堅実な形式美のなかに、チェコの民族性とドヴォルザークの美しい旋律美が絶妙に融合された…現在のドヴォルザークの新世界交響曲ではまず聴けない、アンチェルの独特の演奏が刻み込まれた貴重な録音である。昔の新世界交響曲の解釈からか…第1楽章の提示部の反復がされていないのは個人的に残念だが、録音もうるさいことを言わなければ鑑賞にはまったく差し支えない。カップリングされた2つの序曲も名演!ムラヴィンスキーと同様に、アンチェルの演奏は録音だと100%真髄がとらえられないが、それでも遺されたアンチェルの演奏は埋もれさせておくには、勿体ない演奏ばかりである。この新世界交響曲がおきに召したら…是非、他のアンチェルの録音を聴いてみてください。