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敵の懐に飛び込んだ商魂武士の狙いは? 旗本から大名になった柳生家のお披露目の宴席に、藩の瓦解を企む老中・堀田加賀守が姿を現した。 柳生藩で勘定方を勤める淡海一夜の読みが見事に当たる。 堀田加賀守が「宴席こそ絶好の機会」と睨み、必ず罠を仕掛けてくると洞察していたのだ。 祝宴中の悪巧みをことごとくすり抜けた一夜は、すぐさま想像を絶する行動に出る。 堀田加賀守の屋敷まで赴き、密約を持ちかけたのだ。 三代徳川将軍家光の寵愛を独り占めしたい堀田加賀守。少しでも早く士籍を捨て大坂に帰り、唐物問屋を継ぎたい一夜ーー互いに利を見出す密約の中身とは? 一方、十兵衛光厳は柳生の郷を出て大坂へと向かい、但馬守宗矩は家光から命じられた会津藩加藤家への詭計を画策し……。 老中、惣目付、大名、忍、商人らの権謀術策が入り乱れる、乾坤一擲の第五弾! 但馬守宗矩の落とし胤で、「柳生家を救え」と強引に召し出されてしまった元大坂商人・淡海一夜が知恵を絞って暴れ回る!! 【編集担当からのおすすめ情報】 時代文庫で超絶人気を誇る上田秀人先生。「『勘定侍』の前に『勘定侍』なく、『勘定侍』の後に『勘定侍』なし」と思うほど、激面白いイチ推しシリーズです!
レビュー(7件)
本はよく読むので最近はネットで購入しています。お店で探さないで済むので大変助かっています。
一夜の洞察力が凄いですね。ただ。。。
大坂一といわれる唐物問屋淡海屋の孫・一夜(20歳)が突然、実父・柳生但馬守宗矩に召喚され武士となり、柳生家の勘定方の頭として嫌々?活躍する姿を描く、その第5弾。 * 柳生家の瓦解を企む老中・堀田加賀守が張り巡らせた罠をことごとくすり抜けた、勘定方の淡海一夜。なおも敵に体勢を立て直す余裕を与えまいと、不意打ちの如く加賀守の屋敷まで赴き、驚愕の密約を持ちかけた。三代将軍・家光の寵愛を独り占めにしたい加賀守。一刻も早く士籍を捨て帰坂、唐物問屋を継ぎたい一夜。互いに利を見出す密約の中身とは? * 一夜の商人として気質・実力を試す江戸商人・駿河屋総衛門、その期待に十分応える一夜のキレのある言葉・行動がすばらしいですね。 また、駿河屋総衛門の一夜評も、今後の一夜の苦難を暗示しているのかも。。。それは、 『あのお人はね、味方にずいぶん甘い。。。ただ若い。抜き身の刀を見せつけすぎる。普段は綿でくるんでおき、いざというときそのまま綿ごと突き刺せばいいのだが、まだそこまでいたっていない。危ういね』 ----- ■本書の基本情報 ・筆者:上田秀人(ウエダ ヒデト) ・略歴:1959年、大阪府生まれ。大阪歯科大学卒業。97年、「身代わり吉右衛門」で第二十回小説CLUB新人賞佳作受賞。2010年、『孤闘 立花宗茂』(中央公論新社)で第十六回中山義秀文学賞受賞。「奥右筆秘帳」シリーズ(講談社文庫)は、「この時代小説がすごい!」の09年版、14年版と二度にわたり、文庫シリーズ第一位を獲得。さらに、第三回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞も受賞。 ・発行:小学館 ・発売:2022年2月 ・ページ数:304p ■これまでに購読した上田秀人の著書 ・「孤闘 立花宗茂」 ・「峠道 鷹の見た風景」(上杉鷹山) ・「将軍家見聞役 元八郎」(全6巻) ・「勘定吟味役異聞」(全8巻) ・「妾屋昼兵衛 女帳面」(全8巻)、妾屋の四季 ・「お髷番承り候」(全10巻) ・「奥右筆秘帳」(全12巻)、「奥右筆外伝」 ・「御広敷用人 大奥記録」(全12巻) ・「町奉行内与力奮闘記」(全9巻) ・「百万石の留守居役」(全17巻) ・「聡四郎巡検譚」(全6巻) ・「勘定侍 柳生真剣勝負」…第4巻まで(本書) ・「惣目付臨検仕る」…第3巻まで ----- ◆AFP情報 … ジャンル:本・雑誌・コミック、料率:3%
淡海一夜と柳生家・老中堀田加賀守の駆引き
淡海一夜は柳生家の瓦解をたくらむ老中堀田加賀守が張り巡らせた罠をことごとく潜り抜け、体制を立て直す暇を与えず不意に加賀守の屋敷訪れ淡海は驚愕の密約を持ちかける、一方十兵衛は大阪の淡海屋へ向かうさてこれからの展開は???。