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================== 大名の人事考課表をつくれ! 将軍直属の隠密として 恐るべき密命を下された 小人目付の運命は!? 新シリーズ、堂々開幕!! ================ 十一代、家斉の治世。 将軍のみが入ることが許される 「御用の間」の書棚に、 家斉は奇妙な書を発見する。 全四十三巻からなる「土芥寇讎記」。 中を開いた家斉は驚愕した。 水戸光圀公は女にだらしなく酒乱…? 二百数十名人以上もの大名が 事細かに調べられている。 何者かによる調査文のあとに、綱吉公の筆跡で評価が書き加えられていた。 これは……。 綱吉公は、大名の「人事考課表」を作り、 世に出ていない者を発掘登用して、 盤石の政治体制を築こうとしたのでないか。 家斉はそう推測し、綱吉に倣おうと決意する。 調査役として白羽の矢が立てられたのが、 各所探索経験のある小人目付、 射貫大伍(いぬきだいご)。 重大な隠密作業ゆえに、 実力を測る必要がある。 かくして大伍は、 命がけの適正試練を与えられた!
レビュー(9件)
身分の低い武士が命懸けの仕事になると覚悟の 挑戦が始まる。続きが楽しみになる一冊でした。
上田さんのは基本的に新書で購入しています。ショップに行く手間が省けて助かっています。
調査役抜擢試験に合格するか、大伍
11代将軍に成り立ての若き家斉が、自身の政治体制固めのため信頼できる腹心探しを画策。その調査役に抜擢された下級役人(小人目付)・射貫大伍の活躍を描く、その第1弾。 * 十一代将軍家斉は、御用の間の書棚で奇妙な書物を発見する。「土芥寇讎記」-諸大名二百数十名の辛辣な評価が記された人事考課表だ。編纂を命じた五代綱吉公は、これをもとに腹心を抜擢したのでは。そう推測した家斉は盤石の政治体制を築くため、綱吉に倣うことを決意する。調査役として白羽の矢を立てられたのは諸国探索経験のある小人目付、射貫大伍。命を懸けた隠密調査が始まった! * 将軍・家斉(15歳)、その腹心(御側御用取次役)・小笠原若狭守信善(70歳近い)、信善が見出した主人公の小人目付・射貫大伍(25歳)の人となり、調査役抜擢試験の奇抜さ、大伍の花嫁候補や、これから敵になるであろう面々が登場、次巻以降の展開が楽しみ。 ----- ■本書の基本情報 ・筆者:上田秀人(ウエダ ヒデト) ・略歴:1959年、大阪府生まれ。大阪歯科大学卒業。97年、「身代わり吉右衛門」で第二十回小説CLUB新人賞佳作受賞。2010年、『孤闘 立花宗茂』(中央公論新社)で第十六回中山義秀文学賞受賞。「奥右筆秘帳」シリーズ(講談社文庫)は、「この時代小説がすごい!」の09年版、14年版と二度にわたり、文庫シリーズ第一位を獲得。さらに、第三回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞も受賞。 ・発行:徳間書店 ・発売:2022年4月 ・ページ数:312p ■これまでに購読した上田秀人の著書 ・「孤闘 立花宗茂」 ・「峠道 鷹の見た風景」(上杉鷹山) ・「将軍家見聞役 元八郎」(全6巻) ・「勘定吟味役異聞」(全8巻) ・「妾屋昼兵衛 女帳面」(全8巻)、妾屋の四季 ・「お髷番承り候」(全10巻) ・「奥右筆秘帳」(全12巻)、「奥右筆外伝」 ・「御広敷用人 大奥記録」(全12巻) ・「町奉行内与力奮闘記」(全9巻) ・「百万石の留守居役」(全17巻) ・「聡四郎巡検譚」(全6巻) ・「勘定侍 柳生真剣勝負」…第6巻まで ・「惣目付臨検仕る」…第4巻まで ----- ◆AFP情報 … ジャンル:本・雑誌・コミック、料率:3%
徳川幕府時代の過酷さは上から命令されたら絶対断ることはできないということで命がけで命令を遂行するしか生きる道はないことです。現代に生まれて良かったなと感じています。