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ここに描かれたのは、乃木大将の伝記ではない。いわんや戦役史に資料を提供するものでもない。彼の大戦役の折、大将の身近にあり、大将をFather Nogiと呼んだ一米国従軍記者が、難攻不落といわれた二〇三高地を陥れ奉天戦へと転戦する乃木の孤影の中に、武士道精神と優雅な詩情とを併せもった名将の姿を見、自我を没却し、専心、理想の実現に邁進しようとした大将の生涯は、日本人の特質を具体化したものだと説く、香り高い名著。 ・永遠の力 ・旅順口(りょじゅんこう) ・ストイック的精神 ・爾霊山(にれいざん) ・風声鶴唳(ふうせいかくれい) ・法庫門(ほうこもん) ・閑談 ・厩(うまや)の人影 ・詩歌論 ・七月四日 ・相撲 ・和か戦いか ・暁天(ぎょうてん)の星 ・かくのごとき人 ・巻末語
レビュー(15件)
オモッタヨリ ハヤク アタラシイ ホンガ テニイリ マンゾクデス アリガトウゴザイマシタ
安かったので購入
価格、品質のバランスが取れた素晴らしい商品でした。特に非を打つところがなく、必要に迫られることがあれば、再び購入しようと思います。
NHKドラマ坂の上の雲を見て、興味が沸き買ってみました。
美しい日本語訳。
乃木大将へのオマージュ。幣原喜重郎、徳富蘇峰の序文も添えられ、アメリカ人従軍記者が認めた乃木大将像とともに、武家社会が培った日本人の死生観が沸々と心に沁みる。たいへんすばらしい本です。
外国人が見た古武士。
「坂の上の雲」でぼろくそに書かれた乃木大将を、実際に乃木大将と行動を共にした外国人の従軍記者が、乃木殉死後に思い出と共にその素晴らしい人間性(著者から見て)を書いた物です。「坂の上の雲」・「殉死」・「斜陽に立つ」と併せて読むと比較できておもしろいです。