面白かったですが、気分的には中途半端感が残りました。,NHKのロングセラーが新知見によって改訂された新版です。我々日本人のルーツを考える上で必読の書でしょう。,DNAを解析すればするほど 日本人のハプロDタイプは独特なものであって 私たちの祖先が大陸系でも半島系のものではないことは自明です。 むしろ、朝鮮半島の民族が日本から移住していた縄文人の子孫であり、モンゴルや満洲族に長年支配され、遺伝子の交配が進むことで現在の北朝鮮や韓国人になったことを明らかにすべきです。 アフリカから六万年前に世界に分岐していった事実を考えると、日本に九つある35.000年前の遺跡は世界最古の人類の痕跡といえます。これは四大文明に先んじるものであります。 古代史は今なお麦文化が世界の文化の発祥とされています。米文化は麦文化に劣るのでしょうか?,日本人はどこから来たのかという謎について、わかりやすく書かれているのかと期待していましたが、思いのほか専門的な研究を書いた本でした。人類学に関する研究は平成の時代に大きく進み、ミトコンドリアDNAだけでなく、核DNAのハプログループによって分類され、先祖の由来が科学的に説明されています。しかし、古代人のDNAは劣化していることが多く、核DNAが分析できたのはまだごく一部だけとのこと。また、土の中から見つかったDNAは99%が細菌などほかの生物由来になるために、この研究は容易ではないと著者の研究者仲間から伺いました。実際、DNAで研究をするときには、研究者や発掘にあたる作業員などのDNAを事前に全て調べてから取り掛かるとのことに驚きました。そのため、日本人の祖先についての結論がまだ物足りなく思うのは、まだ研究途上だからと理解できます。特に、国境を越えた研究がすすめられないと、大陸から渡ってきた祖先についての決定打はありません。こうした課題は、個人だけで進められるものではないので、ここまでの研究をまとめてきた著者のご苦労がうかがわれます。 この本は「新版」とされていますが、「決定版」ではありません。あと数年たてば、さらに新しい知見が出てくると思われます。著者のさらなる研究を期待して☆4つとしました。
レビュー(9件)
面白かったですが、気分的には中途半端感が残りました。
NHKのロングセラーが新知見によって改訂された新版です。我々日本人のルーツを考える上で必読の書でしょう。
自己矛盾
DNAを解析すればするほど 日本人のハプロDタイプは独特なものであって 私たちの祖先が大陸系でも半島系のものではないことは自明です。 むしろ、朝鮮半島の民族が日本から移住していた縄文人の子孫であり、モンゴルや満洲族に長年支配され、遺伝子の交配が進むことで現在の北朝鮮や韓国人になったことを明らかにすべきです。 アフリカから六万年前に世界に分岐していった事実を考えると、日本に九つある35.000年前の遺跡は世界最古の人類の痕跡といえます。これは四大文明に先んじるものであります。 古代史は今なお麦文化が世界の文化の発祥とされています。米文化は麦文化に劣るのでしょうか?
日本人について研究が進んでいるのですね
日本人はどこから来たのかという謎について、わかりやすく書かれているのかと期待していましたが、思いのほか専門的な研究を書いた本でした。人類学に関する研究は平成の時代に大きく進み、ミトコンドリアDNAだけでなく、核DNAのハプログループによって分類され、先祖の由来が科学的に説明されています。しかし、古代人のDNAは劣化していることが多く、核DNAが分析できたのはまだごく一部だけとのこと。また、土の中から見つかったDNAは99%が細菌などほかの生物由来になるために、この研究は容易ではないと著者の研究者仲間から伺いました。実際、DNAで研究をするときには、研究者や発掘にあたる作業員などのDNAを事前に全て調べてから取り掛かるとのことに驚きました。そのため、日本人の祖先についての結論がまだ物足りなく思うのは、まだ研究途上だからと理解できます。特に、国境を越えた研究がすすめられないと、大陸から渡ってきた祖先についての決定打はありません。こうした課題は、個人だけで進められるものではないので、ここまでの研究をまとめてきた著者のご苦労がうかがわれます。 この本は「新版」とされていますが、「決定版」ではありません。あと数年たてば、さらに新しい知見が出てくると思われます。著者のさらなる研究を期待して☆4つとしました。