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知られざるフィンランドを代表するアーティスト、ルート・ブリュックを日本で初めて本格的に紹介する本。ブリュックは、1942年からアラビア製陶所の美術部門に所属。愛らしい陶板から公共建築の大型壁画まで、約50年にわたり多彩な作品を生み出しました。2019年4月、東京ステーションギャラリーで日本初の大規模展の巡回が始まるのに先駆けて刊行される本書は、ブリュックの代表作やフィンランドのラップランド地方を撮りおろした写真をふんだんに収めたビジュアルブックです。 ブリュックを読み解く9つのエッセンスで章立てを構成。知られざるアーティストの多層的で豊かな魅力を日本を代表するクリエイターたちの言葉から紡ぎ、美しい色と詩情をたたえた作品世界へと誘います。ムーミンやマリメッコのカラフルでかわいらしい世界とは一味違うフィンランドに触れる1冊です。 1 蝶 皆川 明 2 母と子 マーリア・ヴィルカラ 3 響きあうもの 酒井駒子 4 模様 鹿児島 睦 5 色 志村ふくみ、志村洋子 6 時 葛西 薫 7 空間 成相 肇 8 アイス・フロウ 9 ルートとタピオ 前田景、今村玲子
レビュー(11件)
ルート・ブリュックの素敵な世界を堪能できます。小さめで作品数は少なめかもしれませんが、色味の再現も良く、装丁も素敵で良い本です。 何点か見比べてみましたが、こちらの本はお勧めです。
タピオ・ウィルカラの奥さん、ルート・ブリュックの作品は素敵すぎます。
ルート・ブリュック展に行けないので、 こちらでゆっくり鑑賞したいと思います。
昨年、鹿児島睦さんの講演を聴く機会があり、 その際にルート・ブリュックのお話をされていて 大変興味を持ち、こちらの本を購入しました。 ルート・ブリュックの事は全然知らなかったのですが、 晩年の、タイルを組合せた立体的な作品に とても心奪われました。 タイル自体の色と形とその凹凸が作る影が、 間近では不規則に、けれど緻密に配置されていて 俯瞰で見た時に圧倒される、本当に見事だな、 としか言いようの無い、初めて触れる世界観でした。 それから、取材記(滞在記?)を書かれている 今村玲子さんの文章がとても情緒的で こちらにも惹き込まれました。 鹿児島さんはもちろん、ミナの皆川さんや 葛西薫さんなどのインタビューも載っていて 入門書的に、見て、読める1冊かと思います。