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建国以来初の自前資源、メタンハイドレート。日本国民の多くが期待を寄せるこの資源の、魚群探知機を使う安価にして確実な探査方法で日本の特許と諸国(アメリカ、オーストラリア、ロシア、中国、韓国)の特許を持つ青山千春博士。そして、彼女はその特許の使用料を1円たりとも取らない。祖国のための特許であり、自らの利益のための特許ではないのだ。メタンハイドレート調査・研究のキーパーソンであり、国士でもある博士は、同時に青山繁晴氏の配偶者であり、二人の息子の母でもある。船乗りを志し、門前払いの大学の中から、かすかに開いていた東京水産大学の門をこじ開けるなど、この国にある性、年齢などの様々な差別や障害としなやかに、そしてしたたかに戦ってきた彼女のピュアな道行は、やがてメタンハイドレートとの出会いにつながり、世の女性たちと祖国に勇気と元気をもたらす。
レビュー(11件)
正直で素直で信念を持っている女性
■海と女とメタンハイドレート 青山千春博士ができるまで■ 書籍名から、科学的な内容を盛り込んだ本かなと思っ て読み始めると、おや?となって、さらに読み進めると さらに、おやおや?となって、まさかとは思うけどこれっ て夫婦の馴れ初めの本?と思うようになり、最後まで読 んだら、やっぱりそうだった。 夫婦の馴れ初めを書いた本だけれど、微笑ましくて、の めり込むように一挙に読んでいました。馴れ初めと夫婦 物語。それと青山繁晴少年のエピソードなど。 青山(旧姓横川)千春さんの若い頃(最初に航海士を 目指して、新聞に記事が載った頃)の写真が載ってい ましたが(16ページ)、笑顔が素敵な娘さんだったんで すね。今は、髪を金髪にして、なんか「おばちゃん」にな っちゃった感じだけど。 女の信念を曲げずに(途中で、結婚、出産、育児という 事態があって、12年間のアイドリング期間があったけ れど)初志貫徹しようとする姿が「良い女っぷり」に見え ました。大型船の女船乗り、そして学者。 青山繁晴・千春夫妻の益々の活躍を期待しています。
日本中の人に読んで欲しい。メタンハイドレートについて知れば知るほど日本の未来が明るくなります。
読みやすいです
メタンハイドレートと聞くと、何か小難しい感じかと思いきや、千春博士と 青山氏の自叙伝に近く、女性初の航海士、差別と偏見の中でも諦めず夢を 追い続けた、千春博士の海に対する思いと愛情と情熱が伝わってきます。 途中、子育てで現場は離れるものの、子育てを理由に諦めるのではなく、 両立された素晴らしさ。自分の甘さが身に染みます。 でも決して天狗になったりしないんですね。 ところどころに青山氏のお茶目な発言や笑いどころ満載です。 A級ライセンスをお持ちだとかスキーはプロ級だとか、知らない面も知れて 面白かったです。最後にこのお二人は出会うべくして出会われた、運命以上 の何かを感じずにはいられない。素敵なご夫婦です。
これからもご活躍を!
家内共々、メタンハイドレートに関心を寄せています。 この情熱的なお二人の活躍で、早く日本に初の自然エネルギーが豊富に供給されます様に、が一読して更に期待大きく膨らみました!
面白い
千春博士のお人柄の分かりやすい文章で非常に読みやすくあっという間に読んでしまいました。様々なご苦労をされている方だなと(ご主人である繁晴さん含めて)改めて痛感しました。しかし強いかたですね。本当に。見ていて元気になれます。お子様のいらっしゃるお母様にも読んでほしいです。