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ただ対話するだけで、 どうしてこころが癒やされるのか? オープンダイアローグ発祥の国フィンランドでは、 対話によって、精神面に困難を抱えた人の8割が回復。 学校や職場、家庭、議会でも「対話の場」が開かれ、 大きな効果を上げている。 実践に向けて、オープンダイアローグをハートで感じる書! 「その人のいないところで、その人の話をしない」 「1対1ではなく、3人以上で輪になって話す」 ただそれだけのことで、 どうして人は回復していくのか。 日本人医師として初めて、 オープンダイアローグの国際トレーナー資格を得た一人である筆者が、 自らの壮絶な過去とオープンダイアローグに出会った必然、 そして、フィンランドで受けたトレーニングの様子をつぶさに記すことで、 「オープンダイアローグとは何なのか?」 「ただ対話するだけで、どうしてこころが癒やされるのか?」 「どのようにして対話の場が生まれるのか?」 など、様々な疑問に回答する。
レビュー(44件)
リフレクティングやオープンダイアローグに興味があり購入。 読みやすいです。
心に深く響く良い本でした。
この本は、著者がフィンランドでオープンダイアローグに出会い、魅了され、職場の人々や患者との接し方が変わった話、彼がどうやってきたのかどう考えているか、の本。なので、医師でも心理士でもない私とは、環境が全く違うことが多いにも関わらず、その「本質」がとてもよく伝わってきて、心に残る本でした。まるでドキュメンタリーを見ているような感じで、どんどんページが進みました。医療従事者、福祉関係じゃなくても、オープンダイアローグをやる・やらないに拘わらず、みんなに読んでほしいと思った本です。
この場に居ない、呼ばなければ関係ない人たちになるって、そんな考えを持ちましたが、その場にいるのに、自分の考えが分からなくなるグルグル思考って、それほ内的環境の中に解決の答えがあるのではないかと思いました。 個人的な人生観はおいといても、その職業を業わいとしている人達にとっては、会社員として置き換えて考えても、対話から受け取る感覚的な心理は本人にしか分かりません。 と言う意見を持ちました。
読めて良かったです。何度も繰り返しながら、理解を深めたいと思います。
精神科や弱者の哀しい現実に寄り添う内容
森川先生の医師としての苦悩や医師になるまでの生い立ちまで書かれていて、初めから引き込まれました。オープンダイアローグが日本でも広がっていき、病気を家族のせいにする患者や家族が自分のせいで病気にかかったと悩むような負の連鎖が少なくなってほしいです。閉鎖病棟にいる人、ホームレスの人、それぞれの哀しい「諦め」も取り除かれてほしいです。森川先生のような本当の意味で患者に寄り添う、そして学び続ける精神科医が増えたらいいと切に思います。何か自分にも出来ることはないかと考えさせられる本でした。