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1200年もの長き繁栄を誇った古代ローマ。そこに暮らす庶民たちの日常生活とは、一体どんなものだったのか。高層アパートが密集する首都ローマの住宅事情から、娯楽やファッション、医療や老後、冠婚葬祭、さらには性愛事情までーー史料をひも解きながら、現代人にも身近な28のテーマで、当時の社会とその実情を紹介。一読すれば2000年前の喧噪にタイムスリップ!古代ローマへの知的興味をかきたてる、極上の歴史案内。 はじめに 第1章 ローマ帝国の人口 第2章 身分と社会 第3章 首都ローマの人口 第4章 ローマの住宅事情 第5章 浴場と温泉 第6章 水と都市生活 第7章 平均寿命 第8章 性 第9章 愛 第10章 結婚 第11章 出産 第12章 老後 第13章 死 第14章 後見制度 第15章 相続制度 第16章 饗宴 第17章 庶民の食卓 第18章 衣服 第19章 おしゃれ 第20章 教育と学問 第21章 教養と識字 第22章 剣闘士 第23章 旅と路 第24章 医療 第25章 迷信 第26章 宗教と暮らし 第27章 法と暮らし 第28章 経済と暮らし 関連年表 おわりに
レビュー(4件)
あくまで「読み物」
▲たとえば「一日の生活を時系列に解説する」というのではなく、いくつかある資料から読み取れることもとに点描的に叙述するという構成である。 ジャンルは多岐にわたっているがあくまで断片的に書き連ねていく。 学術的な手法を重視すればどうしてもこういう書き方になるしそれは一つの表現方法として歓迎すべきことである。 ▲しかしそういうスタンスを取るならそれに徹してほしかった。 この著者は現代人の倫理観や価値観をもって古代人を評するという過ちを犯している。 如実なのは女性観、奴隷観。 栄華の極みにあったとはいえひとつ気を抜けばあっというまに ~史実が示すように~ 内乱や侵略の憂き目を見たローマ人に、現代特にぬるま湯のごとき社会に生きている日本人のような贅沢な生き方が許されただろうか。 また、人間は社会的に全く発達しない生き物なのだろうか。 この本を読むとそういうことまで考えさせられてしまう。 ▲つまりこれは「読み物」なのである。 一昔前にはやったローマ通史物語のように「こういう切り方や書き方もあるのだな」というふうに読むべきものなのである。 その点を踏まえて読めばこの本はなかなかためになる。
1200年もの長き繁栄を誇った古代ローマ。そこに暮らす庶民たちの日常生活とは、一体どんなものだったのか。高層アパートが密集する首都ローマの住宅事情から、娯楽やファッション、医療や老後、冠婚葬祭、さらには性愛事情まで。史料をひもときながら現代人にも身近な28のテーマで当時の社会とその実情を紹介。一読すれば2000年前の喧騒にタイムスリップ!古代ローマへの知的興味をかき立てる、極上の歴史案内。