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はしがき 序章 ゆたかな社会とは 第1章 社会的共通資本の考え方 第1節 社会的共通資本とは何か 第2節 市民的権利と経済学の考え方 第2章 農業と農村 第1節 農の営み 第2節 農の再生を求めて 第3章 都市を考える 第1節 社会的共通資本としての都市 第2節 自動車の社会的費用 第3節 都市思想の転換 第4章 学校教育を考える 第1節 社会的共通資本としての教育 第2節 デューイとリベラル派の教育理論 第3節 ヴェブレンの大学論 第5章 社会的共通資本としての医療 第6章 社会的共通資本としての金融制度 第1節 アメリカの金融危機 第2節 日本の金融危機 第7章 地球環境 第1節 人類史における環境 第2節 環境問題に関する二つの国際会議 第3節 地球温暖化 あとがき
レビュー(71件)
今も大切にしたい
ゆたかな経済政策についての考えが書いてあります。医療、教育については、難しい政策になるだろう。他については、ほかの国で、導入されているので、行く末に何がおこるか?
第1章は社会的共通資本の総論。経済学の講義のようでとても難解。第2章以降は、農業・都市・教育・医療・金融・地球環境と、個別具体的な各論で、こちらは判りやすかった。農業基本法が、個別農家と一工業事業所とを同列に位置づけていることへの問題提起をしているが、まったくそのとおり。「輝ける都市」の人間を無視した都市構想の問題も然り。地球環境での炭素税の考え方を発展させて、国連単位で炭素量に応じた基金への拠出+森林面積に応じた基金からの交付金という制度があれば、発展途上国の森林保護の動機づけにならないだろうか?
考えていたより興味深い内容でした
まだ完読できていませんが,社会主義と資本主義,それだけではない可能性について考えさせられる内容でした。アメリカの同時多発テロ以降,SNSの広がりも手伝って偏った思想が敵味方をつくり,対立することが多くなりました。双方が理解しあい,広くものごとを考えるためにお勧めの本かもしれません。
個人欲望の世界の変革方向は。
イギリスのコモンズ(共同所有、共同管理)の考え方を、提起し本である。日本でも誰もが使える森林のいい部が「入会地」教え誰もが入って、色んな食べられるものを取ることが出来たが、それらがみんな個人少雨になり、囲いや有刺鉄線で使えないようになっていった。 今の資本主義は個人「私的」所有になって、すべての価値観がこれで律しられ、金、金、金もうけ」の欲望の世界になり、ふぃんぷの格差は円文覚駅になり、我々生物が生きる地球環境まで破壊しても、金もうけに走る、異常な状態になった居る。 これを、原則、制御するためには、社会性という事をもう一度考えなければならない時点に立ち至っている。その考え方の一つがこの「社会的共通資本」という考え方であるようだ。大いに、興味ある提言の本である。
「社会的共通資本」という言葉はとても聞こえはいいですが,何が社会にとって必要かが偏った見地からしか考えられていなくて,それを提供するために犠牲になるものがあまりにも軽視されています.かつての偉大な経済学者も,若年世代のことをこれっぽっちも考えない老人になってしまったかと,読んでいて悲しくなりました.