加賀シリーズ最高傑作???

おおまかなあらすじは、『日本橋麒麟像の下で息絶えた被害者。被疑者死亡により安直に片付けられようとした事件が、スーパー刑事加賀の粘り強い捜査により真相解明。真犯人は衝動的に犯行におよんでしまったもので、過去の学校での少年が起こした痛ましい事故に端を発するものだった・・・。』という感じでしょうか。 それなりにおもしろく読めましたが、細部や設定、内容の掘り下げの点で不自然さを感じるところがあるように思いました。大きくは前半は派遣切りにあう等思うように定職に就けず困窮状態の被疑者にからむ人間模様、後半は被害者家族が関係する過去の痛ましい事故にからむ真相解明ということになるのですが、何かそのつながりが弱く、少々雑で東野氏らしい緻密さが足りないと感じる部分もありました。 他のレビューを見ていると、東野氏自身が昔の帯で本作がシリーズ最高傑作とのコメントをしているそうなのですが私にはそうは思えませんでした。私が読んだ加賀シリーズのなかでは『悪意』のほうが優れた作品だと思います。