全ての人へ
認知症の母、今は亡きアルコール依存だった父、主人公、その家族が主な登場人物。
始めはホームに入所している母を訪ね、そこでの出来事をつづっている。お正月が近づいたある日の明け方、母が布団のヘリを持って、見えない針と糸で縫っている。何を縫っているのかと聞くと、息子たちの晴れ着の継あてをっしているとのこと。痴呆になって今、自分がいる時代がわからなくなっている母。しかし、息子たちを想う愛情は変わらない一コマです。
死んだ父が現れ、いろんなところに精神の旅行をする母。生前あれだけ迷惑をかけられたのに、旅行に連れ出してくれる父とのとても良い関係。
痴呆の母が繰り出すいろんな言動にクスリと笑うこともあるけれど、どこか寂しいやり切れない思いがします。
いつの間にか泣いていました。
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