わかりあえないことの意味がよくわかる

本の帯にも3人の著名人から推薦の言葉が記載されていて、本を読む前は「ちょっとオーバーに絶賛しすぎでは」と思ったが、読み始めたら、非常に分かりやすく、一気に読んでしまった。わかりあえないことが、情報の発信側にも問題があること、いまの若い世代はコミュニケーション能力が低いのではなく、能力は高いが使う機会がないため、鍛えられていないだけで、それを不快に感じているのは、年長者側の問題であること、就活生向けなどに巷間言われている(自分も言っている)「みんなちがってみんないい」という発想だけでなく、世界に目を向けると「みんなちがって、みんなたいへん」だからこそ、コミュニケーションが大事であることなど、様々な気づきを得られた。これを読んだことで、以前読んでどうにも理解しづらかった平田氏の別の著作「日本には対話がない」への理解が深まった。ただ、平田氏の演劇が評価されたことへの自画自賛(確かにすごいことですが)ぶりが何度も文面に顔をのぞかせるので、そこだけはちょっと不快だった。別に評価されたんだからいいのに、と。そんな記載がなくても、コミュニケーション力アップのためのツールとしての演劇もとても有効だとよく理解できましたし。