『1Q84 Book3』---村上春樹著
BOOK2に続きスリリングな青豆の逃亡生活と、天吾との再開に
焦点が集まります。
<<注意>>すみません。毎度のネタバレです。
青豆は「さきがけ」のリーダーを殺害した後、身を隠している
マンションのベランダから天吾を見掛ける。天吾のところには
失踪した ふかえり が転がり込む。そして、ふかえりは青豆
が天吾のアパートから歩いて行ける処に身を隠していると告げる。
なかなか、会えそうで会えない二人。その間に、「さきがけ」に
雇われた弁護士崩れの牛河が青豆の間近まで接近。この牛河は
以前の村上作品「ねじまき鳥クロニクル」にも出てきた同じ
キャラクター。今回のBOOK3では準主役。見かけは最悪のお世辞
にも好きになれない登場人物だったものの、BOOK3では生い立ち
や弁護士だった頃の話が出てきて、最後には同情さえしてしまい
ました。
不思議な話ですが、青豆は天吾に会う前に天吾の子供を身ごもる。
そして、ついに二人は出会う。但し、そこは月が二つある1Q84年
の世界。そして、二人は青豆が1Q84年の世界に足を踏み入れた
首都高3号線の用賀出口付近の非常階段を下から逆に上り、ついに
月が1つの世界に戻る。村上春樹作品にしては実に明確なハッピー
エンドを迎える。
ここが1984年の元の世界なのか、はたまたさらに別な世界なのか
は定かではない。というのも、1984年の世界にそっくりなものの、
首都高から見えるエッソの看板のトラが左右逆向きであることに
青豆は気付く。とにかく追われる身の1Q84年からは脱出したのだ。
そして、村上作品のお約束のように幾つかの疑問を残したまま
BOOK3はハッピーエンドで終わるが、BOOK4の執筆が期待される
終わり方である。
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