学徒出陣で太平洋戦争に出征した、とある大学野球部員の物語。私の伯父も中学を中退し、海軍の予科練に志願しました。伯父は航空兵を目指していましたが、希望とは違う本土決戦兵器「海竜」と呼ばれる二人乗りの大型特殊潜行艇の操縦員として、訓練中に終戦となり、齢80になろうとしていますが、まだ元気にしています。
伯父は普段物静かなそしてとても優しい伯父ですが、いざ当時の戦友会ともなると、人間が変わったようにはしゃぐそうです。
当時の仲間(戦友)達が集まって、死を覚悟で日夜厳しい訓練に明け暮れた日々を思って、その時間だけ伯父は18歳に戻るそうです。
海竜とは、回天よりも大型で、自らの艇首に爆薬を積み、さらに魚雷を二本を胴体に抱いて、敵艦を発見したら魚雷を放ち、そして自らも敵艦に体当たりするという特攻兵器だったのです。
この物語で出てくる回天搭乗員も、伯父の乗るはずだった海竜も、同じ特攻兵器・・・当時それほど年代も違わない、小説の主人公を見ると、伯父の青春時代と重ね合って、みなほぼ同じ思いの中で暗い青春時代を過ごされたのだと思い、胸に迫るものがありました。
他のユーザのコメント